昨日の中3は修学旅行で大半が欠席。
そんな中、本日帰ってきたばかりだけど親が行けって言うから来たという男子がいたので言いました。
「見上げたものだなあ。じゃあ今日はお前の弱点をやろうじゃないか。苦手は?」
「国語です」
ならば!ということで過去の模試から問題をとってやらせてみることに。
試験後、点数をつけると50点台。う~ん、確かに苦手なようだねぇ。じゃあ解説しよう。
↑概要
主人公の男子が自転車で走行中、ふと以前から電車で見て気になっていた女子が前を歩いているのを発見。勇気を振り絞って声をかけようとする男子。しかし、最後まで声が出ることはなく、自転車はそのまま猛スピードで女子の横を駆け抜けることに。直後に「俺は何をやっているのだ―」ともらすのであった。
↓問い
「俺は何をやっているのだ―」とありますが、このときの男子の気持ちは?
ア 自分のあつかましさを恥じている
イ 自分の気ままさをいましめている
ウ 自分のふがいなさにいらだっている
エ 自分のうかつさにあきれ返っている
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「これ…超簡単なんですけど。答えが『エ』ってお前…これをハズすかぁ?校内テストで450取っててなんでこれが分からないかね」
「エの『うかつ』って何ですか?」
「はぁ?そこ?」
出た…。よくあることではある。だけど久しぶりだったから驚いた。
「まあそれは知らなくてもこんなの『ウ』のふがいなさでしょ。自分がふがいなくて嘆いてんだよ」
すると男子はまた首をひねって、「『ふがいない』ってなんですか?」
「えっ!ウソだろ?」
「オレ、本読まないので分かんないんすよ」
「じゃ、じゃあこの『ア』の『あつかましい』は?」
「さあ…わかりません」
「あつかましいを知らんのか!『イ』は?『気ままさ』は知ってるよね」
「自由…なこと?」
「まあそんな感じだけど…」
「でもこの文の『いましめる』がわかりません」
「ひえ~!ひで~な…。それで校内トップクラスって…ウソだろおい」
ほかの連中にも聞いた。「うかつ知っている人!」「あつかましさは?」「ふがいないは知ってるよね」
しかし男子たちは、一様に首をかしげる。いや~…中3にこれを説明しなきゃいけないのか。
「うかつってのはな。この場合だとこうなる。
例えば、この男子は好きな女子がここを通る情報を事前に入手していた。で、さりげなくそこを通り、偶然の出会いを装う手はずだった。なのに女は来ない。あれっ?確かに8時にここを通るはずなんだけどな…慌ててスケジュール帳を確認する。そこには7時とあった。なに~!うかつだった!ちゃんとスケジュール確認しろよオレ…と、彼は自分のうかつさにあきれ返るのであった。。。どう?イメージ湧いた?」
ニコニコしてうなずく男子たち。じゃあ次行くぞ!
「あつかましいだとね、たとえば…
ねえキミ、髪にちょっとホコリがついてるよと言って取ってあげて、、、今日は暑いよね~と言って冷たいものを差し出して、、、今度はその荷物重そうだね、持とうか?と声をかける。で、女子の方は、何?このうざったいあつかましい人は!となって、男子は後悔するんだ。ああ、オレはあの子を好きなあまり、なんてあつかましいことをしてしまったんだ…恥ずかしい!とね。当然、この場面はこれじゃない」
ゲラゲラ笑う男子たち。いいぞ~こっちもエンジン全開だ!
「で、この『ふがいない』。…っていうか、そもそもお前らにはこういう経験ないの?学校帰りに気になる女子を発見。向こうも一人だ。よし、さりげなく声をかけよう。ちょっと笑って『やあ』。いや軽いな…。『こんにちは』…う~ん、誠実そうだけどキャラじゃないな。『よう!』…これだ。『よう!お前もこっちの方だったんだな!』…これでいい。よし!声をかけるぞ。あと数歩!声をかけるぞ~…かけるぞ~…かけ……
ああ~!なんで迂回してんだよオレは!みたいなね。おいヤマト、お前は?」
「え~僕っすか~?僕は普通に声をかけられますね(笑)」
「まあお前はチャラそうだからな。ノザワは?お前は見た目硬派だもんな。無理だろ」
「え、普通に話せます」
「うそだろ?その顔で?いや~…おいタイヨウ!お前は無理だろ」
「え~僕も普通に(笑)」
「お前らすげーな!
なんか…もういいや。
あつかましいも、うかつも、ふがいないも知らなくて結構。ちゃんと女の子に声をかけられることの方がよっぽど大事だから。オレみたく言葉の意味とか心情を分かっていてもウジウジして声をかけられない方が男としてダメだね。いや~お前たちはすごい!」


