ああ忙しい!各方面からのメール対応にずっとパソコンをカタカタしていると、小学生の部屋から笑い声が。どれ、ちょっと様子を見に行くか。

 

早坂が女子にツッコむ。

「なに?この宿題随分半端じゃないの。ゴールデンウィークなにしてたの?」

 

手前女子「宿題が多すぎるからこれしかできなかったんだよね~ニヤリ

後ろ女子「そうだよ、これでも一生懸命やってきたんだよ~チュー!」

 

いや~女子は元気がいいね!

 

 

一方、今日の男子はマジメというか大人しい感じ。

 

 

ある男子、計算の仕方がグチャグチャだ。

 

宿題のチェックをしている加藤先生はそれに気づいていない。

 

 

「加藤さん、この計算見て。教えてやって」

加藤「あ、ほんとだ。ここは半径×半径×…」

 

先生が教える。

しかし、男子は話を聞かずに急いで自分の答えを消す。

 

工藤・加藤「ちょっとちょっと、まだ消さない。消したらどこで間違っているかわかんなくなっちゃうよ!」

 

ああ…、キミは恥ずかしさが優先されるタイプなんだね…。

 

 

次の問題へ進む。また半径じゃなくて直径を使っている。

 

「ハイ、ちょっといいかな」

 

私の声に男子はすぐさま消しゴムを手にして急いで自分の書いたものを消し始める。

 

「ハイハイ!消さない!『ちょっといいかな』って言っただけだよニコニコ

 

これはやっかいだ…。

数多くの生徒を見て来たから断言できるけど、これは分かる分からないの以前の問題だ…。

 

それはつまり、間違いに正面から向き合えないということ。

 

こういう子たちにとって、間違いとは穴の開いたパンツなのだろう。

 

誰かに「そのズボン、お尻のところが破けてるよ」と言われたら誰だってバッとそこを手で隠すけど、この子らにとっては間違いもおんなじ。

 

「えっ!自分の書いたものが間違ってるの?じゃあ早く消し去らないと!」という思考だ。そうじゃなくて、勉強ができるようになるためには、「えっ?どこが破けてんの~?」と、それを履いたままゆっくり、堂々と破れ具合を確認できるようでなくてはならないのに…。

 

このあと、また私が半径がどうのと教えるも、この子は聞く耳持たずにすぐに手を動かしました。全然違うやり方で。

 

「ハイ、一回手を止めよう!」

私は持っている鉛筆を取り上げました。

 

「ちょっと会話しよう。まず先生の目を見ておねがい

 

見ない…。後ろの女子は相変わらず元気がいい。

 

「ほら、まずはリラックスしよう」

男子の肩を両手でもみながら言いました。

 

「あのさあ、別にこんなのハズれたってどうってことはねえんだよ。それよりも目と目を見て会話できることの方がよっぽど大事だから。名前はなんて言うの?」

 

そこからたどたどしい会話を少ししてから改めて教えました。「でね?ここは半径×…」

 

今度は耳を傾けてくれたようだ。でも計算が間違っている。消してやり直してもまた間違う…。

 

「分かった!君がなぜ間違うかというとな、、、2つ直さないといけない。

 

それはまず鉛筆だ。

 

そんな短くて先の丸っこいのを使っていてはオレだって間違うぞ。こっちの長いのを使おう。その前にこれも先が丸まっているから向こうの鉛筆削りで削ってからにしてくれない?」

 

 

「それともう一つ。そんな狭い余白にやってはいけない」

 

 

「ノートはない?じゃあ裏紙持ってくるからそれにやろう」

 

 

「ほうら、やっとできた!それが答え。あとは解答欄に書いて」

 

しかし男子はそこからまたイコールでつないで何かをしようとしている…完璧にパニクっているようだ。

 

加藤「違う違う。もう答え出たんだよ」

工藤「そうそう。もう終わったの。それをそのまま解答欄に…って、アレ?なんかこの紙、濡れてるな。汗かいてる?」

 

加藤「ふふふ、そうだね。今日暑いもんね」

工藤「ええ?汗かくほどかぁ?どうしたの?」

 

加藤「汗かいちゃったんだよね」

工藤「ええ?急にこんなに手汗かくかぁ?」

 

ここでピーンと来た。もしかして…

 

男子の顔を下からのぞき込むと…ゲゲッ!これだから理系はダメなのだ。汗にしとけばいいのに、どうやって精製された水滴なのかつい証明したくなっちゃうんだから。。。

 

「(小声で)真田さ~ん、ティッシュ持ってきて」

 

 

「ゴメンな~!怒っているわけじゃないからね~爆  笑