<10日ほど前―会議にて>
「というわけで、今年度から塾のブログは一新してみなさんにも自身のブログを持ってもらうことになりました。何かありますか?」
私の提案にみんな押し黙る。
「みなさんが指導する生徒の話とかクラスの話がもちろんメインだけど、お母さん方が好みそうなものも入れてね。子育て法とかさ。
あとはときどきプライベートを入れるのもいいね。
割合は8:2ぐらいがいいかな。
なるべく個性が分かるやつをお願い。
たとえば― 」
私はちょっと考えてから言いました。
「早坂だったらそうだな…
まあ、お前なら赤ちゃんを入れとけば勝ちだろう」
早坂「なんですかそれ(笑) 赤ちゃんで勝ちって(笑)」
「いや~間違いないっしょ。文章はなんでもいい。とにかく赤ちゃんがゴロンと転がった写真を一枚入れればもう絶対に『うわ~かわいい~!』ってなるから。母親は100%だね。うん、間違いない」
遠藤が顔をしわくちゃにして笑う。
「遠藤!そうだろ?」
「そうだと思います(笑)」
「ということで、早坂よろしくな」
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それから数日後―
早坂ブログをチェックしたら赤ちゃんの記事がありました。
ふふふ、あいつ(笑)
さっそく書いたんだな。どれどれ…
(ほ~う、赤ちゃんが初めて寝がえりをねえ。
それを嫁さんと二人で頑張れ~って応援?
これはズルいわ~。絶対あいつの高感度上がる(笑))
―記事の最後、寝返りが打てた後の赤ちゃんの写真を見て―
うっ!こっ、この笑顔!
(・・・か・・・かわいい・・・)
一瞬にして心を奪われる。
しかし、すぐに立ち直った。
(ダ…ダメッ!この感情はダメ!数学が解けなくなってしまう!
それに、小さい子を見て無条件に目を細めるのは年を取った人の行動。
真田先生はもうそっち側に行っちゃったようだけどオレはまだ行ってない!行きたくないっ!
し…しかし…、
この赤ちゃんの笑顔………ク、クソッ!)
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数日後―
「おい、早坂。ブログ見たぞ!赤ちゃんはズルいな!」
「なんでですか!工藤先生が書けって言ったんじゃないですか(笑) それにちょうどタイムリーだったんです。たまたま寝返りができるかどうかって時で」
「いやいや、褒めてんの(笑) あれは女性というか、母親的にはたまらんだろうな~。ちなみにオレは何とも思わなかったけどな」
「工藤先生はそうでしょうね(笑)」
「まあ今後もたまに赤ちゃんとか頼むわ!」
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(おまけ)
あ~あ…ハイビスカスとあのお魚に会いたいな~

