from工藤

 

塾生さんのご家庭には今週お知らせが届いたと思います。

 

誠に勝手ながら、このたび代表を辞任し、会社を退職することになりました。

 

この1年、心と体の両面から会社の経営や授業を継続していくことが難しいと感じ、今回このような判断に至りました。

 

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中3や高校生で、私に質問や勉強法などを聞いてきた生徒さん、途中でこうなってしまってすいません。

 

特に、以前お兄さんやお姉さんが通塾されていて、今回その弟さん、妹さんに期待してくださった方…すいません。

 

また、遠方にもかかわらず、本ブログをご覧になって通塾を決めてくれた多くの生徒さんや保護者さん…申し訳ありません。

 

五橋中3では八木山、郡山、生出、古川などからわざわざ通ってくれました。

高校生では、富沢、八乙女、南光台、八木山、蒲町などなど、いろんなところから来てくださいました。

 

本ブログで紹介してきた私の指導方針に共感して…とか、喜怒哀楽のストーリーに感動して…などというお話を面談で伺うのは、この仕事をする上で最高の喜びでした。

 

本当はお一人お一人に直接ご挨拶したいところですが、今は大事な時期ですので指導スタッフとともにどうぞ勉強に専念されてください。

 

また、通塾はしていないものの、こちらの読者で私を励ましてくださった方々にも感謝しています。

 

いつも温かいメッセージをくれたayatomoさんや京都のNさん。

息子と北海道に旅行に行ったときに女満別空港でお出迎えしてくれたmirunさん。どうもありがとう!

 

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創業から24年間続けてきたこの仕事ですが、

このブログを始める前の最初の10年間は生徒が少ししかいませんでした。

 

中3だけ20人弱いて、ほかの学年はガラガラで。

中3が卒業で抜けるとまたイチから始める繰り返しで、カミさんからは「こんなんじゃやっていけない!」とよく怒られました。

 

そんなとき、ふと始まったSNS時代。

私も、藁をもつかむ思いで、試行錯誤しながらブログを書き始めました。

 

半年後の3月。思いもかけぬことが次々起こりました。

 

ある方は塾の玄関を開けて私を見つけるなり「握手してください!」と興奮して中に入ってこられました。

大阪のある方は「大阪でいい塾はどこですか?先生が言うところに通わせます!」

その後も、白石や蔵王、長町や台原など、それまでは考えられない地域からお問い合わせがあり通塾してくださいました。

 

これはとんでもない効果だぞ!と、そこからは数年間、夜21時半の仕事後も残って書き続けました。

一本書き上げるのに1.5~2時間かかり、帰宅は0時になりました。

家庭は犠牲になりましたが、食っていくためと、面白い、タメになるというお問い合わせの声が推進力になって続けました。

 

9年前、息子の教育のためにとカミさんが五橋教室を勝手に契約してきました。私は仕方なく、生徒は息子一人という状態から始めました。中1夏に40点だった英語が冬に98点になり、学年末で5教科1位を取ると一気に生徒が増えました。

 

しかしその春、カミさんが亡くなりました(享年45)。昼の仕事と子育てと深夜は私の話し相手。無理をさせました。

 

名取にならって五橋教室のブログも立ち上げました。しかし2本の運営は大変だったので一本化しました。それでも「ブログを見て」というお問い合わせは多く、チラシやHPの何倍も効果がありました。

 

子供の思春期、成長期に差し掛かり、家庭と仕事のどっちを取るか悩みました。ウチの子は手がかからないと思って仕事に邁進しました。名取教室も五橋教室も生徒はどんどん増えました。

 

2年半前、20代からの相棒の真田がカミさんの命日に亡くなりました(享年51)。自分と一番つながりの深い2人の人間が同じ日に若くして亡くなる。心の中で何かがポッキリ折れました。

 

1年半前、二人の息子に重大なことが起こりました。かなり絶望しましたが、それもこれも家庭を顧みなかったツケが回ってきたためだと思いました。その夏、私の体に異変が起こりました。耳と鼻と喉と気管支に炎症がたまり、難病と診断されました。

 

入院、手術を終えたあと、息子を救うべく、今年の1月以降は仕事後のブログをやめてまっすぐ帰宅し、連日つきっきりで家庭教師をしました。無事に進級できました。

 

と同時に、これからは仕事よりも家庭と自分の体のことを優先していこうと決めました。

 

退職した今は、朝も晩も毎日次男にご飯を作っています。

昨日はネットを見ながら(みじん切り?鶏ガラの素?)と、一つ一つ調べてなんとかチャーハンを作りました。「冷凍食品よりウマい!」と言ってくれたことが心に沁みました。

 

長男には冬物の服を買って送りました。

「似合うかなあ…今まで何もしてあげられなくてごめんな」と送ったら、

 

「いやいや俺たちは貰ってばかりだよ」「これ以上ないぐらいだから感謝している」のあとに、

 

「お父さんにはむしろ胸張って欲しいね!ここまで育てたんだぞって」とありました。大泣きしました。年寄りは涙もろいものですね。

 

 

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本ブログは会社の物なのでもう私が書くことはありません。

 

新代表もときどきこちらに書いていくそうです。よろしくお願いいたします。

 

 

最後に。

 

ブログを書いてこなかったらここまで多くの人にはお目にかかれませんでした。そういう意味では仕事に打ち込んだことに悔いはないです。

 

塾生さんや保護者のみなさまには途中で期待を裏切る形になってしまいましたこと、重ねてお詫び申し上げます。

 

末筆ながら、みなさまの今後のご活躍やご多幸を心より祈念しております。

 

工藤 豪