熱中症について | 皆様ご機嫌いかがでしょうか 

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【久保田光彦オフィシャルブログ】 

夏の暑さが『半端ねぇ~!』と感じ始めたのは、いつの頃からだろう? ここ数年は間違いなく異常である。特に今年はヒドい。ニュースでご存じの通り、熱中症で亡くなられた方は、東京だけで100人を超えた。室内にいても湿度との関係で熱中症にかかるケースがあり、コメンテーターが国の対応を批判するなんてシーンも登場するほどである。つまり、個人レベルの問題じゃないんです。

”熱中症”とはそもそもどういうことか? 調べてみた。専門的な定義は、「暑熱環境下にさらされる、あるいは運動などによって体の中でたくさんの熱を作るような条件下にあった者が発症し、体温を維持するための生理的な反応より生じた失調状態から、全身の臓器の機能不全に至るまでの、連続的な病態」だそうだが、もっと簡単にいえば「外気においての高温多湿等が原因となって起こる症状の総称」のことと書いてあった。

”熱中症”は、その病態から次の3つに分類できる。

1.熱痙攣

2.熱疲労

3.熱射病(日射病)

ただし、この分類は医学的にまだ混迷している状況にあるのだそうだ(すべて伝聞調で申し訳ありません)。

我々の子供のころは、日射病という表現が使われていた。熱射病も聞いたことはあるけど、やはり日射病が最もポピュラーだった。「日射病に罹るといけないから、帽子かぶって行きなさいヨ!」とよく夏になると、母親から注意されたもんです。その日射病は、熱射病の中の太陽光が熱源になっているものを指すんだそうで、時代とともに病状・病気も複雑になっていく。

もちろん医学的には、以前から熱中症は存在していたんだろうけど、あまり面倒くさいことは言わなかった。このことは、あらゆる事象について言えますネ。専門的になり細分化されていくのである。例えば、散歩のある形態が”ウォーキング”と表現されたり、減量のことを”ダイエット”と言ってみたりする。因みに、ダイエットの本来の意味は、食事療法であり、『スポーツでダイエット!』という表現は、間違いなんです。

言葉の言い換えは、言葉の本来の意味や語感からくる印象を変える効果がある。”熱中症”と”日射病”では、どうも”熱中症”の方が曖昧な感じがして、”日射病”という言葉の持つ、直截な感覚に負けるような気がするが、妙なところで細かい日本の行政機構とそれに追随する報道機関は、厳密かつ明確に定義しようとする。もちろんそれが悪いと言っているわけではないが、対応が後手後手に回るのを目の当たりにすると、順番が違うでしょ…と言いたくなるんですネ。