ふー風邪っぽい。

 

続き行きますか!

 

Rの旅行記:タイ編その①

Rの旅行記:タイ編その②

 

足に違和感を感じ早めに朝を迎えた。

 

そういや昨晩足切ったっけ?どんなもんやろ?

 

酩酊により記憶が定かでない頭をゆすりながら、足首の傷口を探す。

 

ま、まだ血止まってないんかい!!!

 

夜の内に固まった血塊の側から流血が滴っていた。

 

急いでシャワーに向かい傷口を洗う。

 

しかしダメ。それにより固まった血が溶け出口が広くなった傷口はさらに流血の勢いを増していた。

 

R「これは・・・無理やな・・・。」

 

かすり傷だと思っていた傷口はパックリと割れており、その様子はまるでアワビのようであった。

 

R「ふーむ。」

 

素人目に見てもこれは病院案件だ。でもここはタイ。

 

どこの病院?英語?保険は?てか感染症とか大丈夫?あと今日象乗る予定やったけどこれ絶対無理やん?

 

元々ネガティブ気質の私の想像の行き先は絶望しかない。ベッドに座り込み止まることのない流血をただ抑えるしかなかった。

 

そんなときチビが起き出してきた。

 

チビ「お早うございますー。早いっすねー。」

 

R「おはよう・・・。チビ・・・。ダメかもしんない。」

 

チビ「な、なぬ!!と、とりあえずコンビニ行ってきます!!」

 

 

 

チビは早かった。

 

調達した消毒液と絆創膏と包帯を素早く処置。日本語OKな病院をサーチし30分後にはタクシーに乗っていた。

 

チビ「しかしRさんはやっぱりなんかやらかしますねーwww」

 

R「うるせえwww」

 

R「しかしこれ病院着いたら歩くんかな?この血だと院内ベタベタやで。車椅子とか用意してくれんかなーw」

 

尋常じゃない量の流血をしていること以外、私は元気であった。右足はナイロン袋で覆われている。このナイロン袋も"タクシーを汚すまい"とチビの機転を利かしたアイデアだった。

 

そして病院。タクシー到着場で待機していた病院スタッフのおばちゃんが私を見て一気に明後日の方向に走り出す。

 

R「どうしたんや・・・この流血にひいたんか・・・?」

 

チビ「www」

 

次の瞬間

 

 

ドンッ!!!!

 

私は車椅子に乗っていた。

 

そのまま救急に猛スピードで運ばれる私。

救急で私の個人情報を用紙に書くチビ。医療英語のオンパレードにチビもたまらず

 

「ジャパニーズプリーズ!!」

 

その後、水木しげるのマンガに出てきそうなネズミ顔の日本語スタッフとの会話や、傷口を手で抑えられた時の私の叫び声。血が苦手なチビが壁を向きながらヒアリングを受ける等の時間を過ごしながら、処置が完了。

 

処置が落ち着いてきた頃ネズミ顔が拙い日本語で話しかけてくる。

 

ネズミ「ア・・・ナタ、カイガイ・・・ホケンハイテマスカ」

 

R「ノー。」

 

ネズミ「ザンネ・・ンココノチリョウハゴハリヌタ。オカネ2マンバーツナタ。」

 

R「に・・・2万バーツ!!!!」

 

※1バーツ3円程

 

R「に・・・にまん・・・」

 

その様子を見ていたナースが駆け寄ってくる。

 

ネズミ「アナタ・・・カオイロワルイカラケツアツハカルラシイ・・・。」

 

ナースから伝言を聞いたネズミが言い放つ。

 

いやそら誰でも顔色悪なるわ!!!

 

会計を済まし、大量の薬を貰った我々は帰路につく。

 

R「2万やて。6万くらいなるか・・・?」

 

チビ「まあ死なんかったからええんちゃいます?次どうするかなんか言ってました?」

 

R「あー明日来いやて。」

 

チビ「なるほど。とりあえず今日のプラン練りますね。」

 

とにかく命は救われた。

 

その後タイ在住の嫁の友達に情報収集。

 

嫁友「タイの病院は基本ボッタクリだよー?まあとりあえず縫ってもらったなら良かった。明日?行かなくていいよ。消毒して絆創膏貼るだけで金取られるよ。自分でできるっしょそんなもん。」

 

なかなかクレイジーだ。

 

とりあえず処置後はこんな感じ。

 

 

安心した我々は2日目のタイを満喫しに出かけるのであった。

 

つづく。