Rです。
早速続きます。
前回→Rの旅行記:タイ編その①
相方(以下チビ)「Rさん!屋上のプールで飲みなおしませんかー!!」
R「いいねえ」
部屋が禁煙だったこともあり、屋上のプール(喫煙可)に買い込んだビールを持ち込み、初夜を楽しむことに。
チビ「しかしベッドめっちゃくっつけられてましたね。」
R「な。そういうイメージなんやろな。」
他愛もない会話をしながら飲んでいると少し酔ってくる。
でもまあ夏休みだ。私は次のビールの瓶に手をやる。
R「あ。そういや栓抜きないな。」
チビ「え?今更ですか?僕開けますよ。てかさっきから開けてますよ。」
R「な、なんやて?」
チビはビール瓶の栓を口で咥えて引っこ抜く。
ビール瓶が気持ちよく音を立てていた。
R「おまえ・・・すごいな・・・」
チビ「え?てか大学で習わないっすか?」
おまえは何科卒だ。
そんなこんなで眠くなってきた我々は部屋に帰り各々に寝支度を始める。
チビ「Rさん!余ったビール冷蔵庫入れときますんでー!」
深夜になっても彼の元気な声は衰えない。
若さは宝だな・・・。
私はというと念入りに歯を磨いている。先日歯槽膿漏の診断を受けた私は歯を磨く事に人生のフォーカスを当てずにいられなくなっていた。
R「お。もう寝とんか。」
念入りの歯磨きを終えた私はチビの姿を見てつぶやく。
チビはベッドで大きなイビキを立てていた。
R「てかこれも冷蔵庫入れろや・・・。」
テーブルを見ると買ってあった酒が出しっぱなしである。やれやれと私は冷蔵庫を開ける。
その瞬間。
キンキンキンキン!!!
冷蔵庫からけたたましい金属音を慣らしながらビール瓶が雪崩れ込んでくる!!
うおおおおおおおいいいいいい!!!
少し高めに位置する冷蔵庫からなだれ込むビール瓶は次々と割れ続けていく。
「なんでこの微妙な高さに冷蔵庫設置したんや・・・」
そんなことを考えながら買ったばかりの酒がゴミになっていくのをただただ眺めるしか無かった。
チビ「Rさん!!!めっちゃ割れてます!!!」
けたたましい音に流石にチビも起きてくる。
R「おおーい。気ーつけー。おまえなんか履け。」
チビ「うっす。片付けますね!」
チビは行動が早い。バスタオルをサッと広げ、雑巾がけの要領で割れた瓶を回収していく。だがしかしチビは気付いてしまう。
チビ「なんか・・・赤くないですか?」
R「ん?」
よく見るまでも無く我々が割れた瓶の欠片を掃除していたその床は真っ赤に染まっていた。
R「おまえ切ってないか!?」
チビ「いや・・・Rさんですよ!足首からめっちゃ血出てます!!」
なんと。切っていたのは私の足首だった。
R「あーちょっと切ってるなー。シャワーで流してくるわ。掃除頼むな。」
ほろ酔いの私はシャワーで傷口を洗い流す。
R「しかし血止まらんなー。」
チビ「Rさん!掃除完了です!」
R「お、すまんなーじゃあ寝るか!」
私は血が止まらないのは気のせいだと足首にハンドタオルを巻いて床につく。
つづく。