お手軽廃線歩き 国鉄南武線貨物支線矢向~川崎河岸(その1) | kubodiのちっとも新鮮でないネタ

お手軽廃線歩き 国鉄南武線貨物支線矢向~川崎河岸(その1)

2019年1月探索

 

武蔵野線、横浜線とともに「東京メガループ」と名付けられ、首都圏の通勤路線として重要度が高まっているJR南武線。

かつては貨物列車も多く走っており、貨物専用の支線も存在しました。

 

今回はその中から矢向駅から川崎河岸駅へと分岐していた路線の跡をたどってみたいと思います。

 

矢向駅構内を跨ぎ越す歩道橋から、駅構内を望む。

南武線起点の川崎駅から2駅、矢向駅には留置線があり、日中や夜間には列車が休んでいます。

出庫列車は川崎行きとして営業運転している列車がありますが、入庫列車は「矢向」の方向幕が用意されているにもかかわらず、どういうわけか川崎駅からの回送列車ばかりになっているようです。

歩道橋の上で振り返り、川崎駅方面を望む。

貨物線は画面左奥方面へとカーブしていたようです。

かつては矢向駅も貨物列車でにぎわっていたのでしょうか。

南武線と貨物線の分岐点と思しき場所に立ち、旧川崎河岸駅方面を望む。

かつては中央の建物の方向へと、貨物線は延びていたようです。

白い柵の右側は矢向駅構内で、保線用車両が留置されています。

 

建物の反対側に回り込み、矢向駅方面を望む。

丁度建物のエントランスの方向へ、やや右カーブしながら矢向駅構内へと進入するような線形だったのではないかと思われます。

上の写真から少し右に向くと駐車場がありますが、さらにその右の、植え込みに注目。

「工」と刻まれた境界杭を発見しました。

この杭は国鉄の前身である工部省から引き継がれているもので、この場所が古くは鉄道用地だったことを証明しています。

振り返り川崎河岸駅方面を望む。

このアプローチがまさに線路跡のようですが、道路に突き当った先には建物が建てられています。

敷地の案内図がありました。

黄色で示された市営住宅、青色で示された地域ケアセンター、地区センター、体育室と、多くの施設で構成されています。

 

正確な位置はわかりませんが、かつての線路をイメージして赤い線を加筆してみました。

案内図上が川崎河岸駅方面、下が矢向駅構内となります。

貨物線はこの道路と斜めに交差していたようです。

そのため廃線跡に建つ建物も、道路に対して斜めを向いています。

直線の道路なのに、微妙に曲がる白線。

道路にわずかながら高低差があるようです。

線路跡がやや盛り上がっており、踏切や盛土の痕跡でしょうか。

 

「その2」では、さらに先を目指します。