中小企業の経営者の皆さん、こんにちわ

 

 連日、イラン情勢がトップニュースとなり、原油価格の大幅上昇で庶民の暮らしに影響が出ると報じられるなど、日本経済に大きな打撃が襲い掛かってきています。

 

 政府は補助金の拡充などで中小企業をサポートするということですが、この状況がいつまで続くのか不安がありますね。そう考えると、つくづくこの世はトランプさんに振り回されていると思わざるを得ません。。。

 

 日本政府の景気に対する基本方針は、物価と賃金の好循環で景気を良くしようということですが、それで本当に景気は良くなるのでしょうか。

 物価と賃金の好循環という政策によって経済を活性化して、デフレからの脱却を図ろうというのが前政権からの政府方針ですが、物価上昇率は政府目標の2%を超えた水準で推移し、実質賃金はマイナスが続いていましたが、2026年2月は1.6%と落ち着きを見せてきました。

 

 しかし、この原油高です。再び物価が上昇するのではないかという見方が大半だと思います。それに加えて光熱費の政府補助金の終了などで、家庭への影響は避けられないでしょう。

 このような状況の中で、物価と賃金の好循環ということを企業目線で見ると、再び物価上昇に賃上げが追い付かないことになってしまいます。企業は原材料価格などの上昇で価格を上げざるを得ないのでしょうが、利益が圧迫されれば賃金上昇分も価格に上乗せすることになってしまいます。

 しかし、そんなことが出来るのは大企業だけではないでしょうか。下請け仕事が多い中小企業では、賃金上昇分を価格に転嫁するためには、発注先との交渉をしなければならず、要望を100%認めてもらうのはなかなか難しいことです。

 

 中小企業庁では、3月と9月を価格交渉促進月間として、下請け企業(今年から受注企業と呼ぶことになりました)が発注企業と値上げ交渉を行いやすくする施策を行っており、交渉の実施率は高くなっているようですが、これまでの実績では価格改定額は全体の平均で52.4%と半分程度にとどまっています。中には全く値上げに応じてもらえない企業も15.8%あったそうです。こうなると中小企業における賃上げ率も次第に息切れしてきて大企業の差がますます広がっていくのではないかと心配になります。

 と言うことは、価格転嫁が十分にできない企業では、物価と賃金の好循環ではなく、物価と賃金の悪循環で企業経営が厳しくなる、ということではないでしょうか。

 

 ホント、残念な話ですが、そもそも労働分配率を高めるのは生産性の改善部分からだと思いますので、生産性を高めることが本来の意味で賃金上昇の原資となってしかるべきですね。

 

 つまり、物価上昇 ⇒ 生産性改善など ⇒ 賃金上昇 ⇒ ・・・というサイクルが回ってこその好循環です。

 

 

***改善が未来を拓く**

 

kuboconsul