平成28年 12月 第20回定例会 6 | 尼崎市会議員 久保高章 おおさか維新の会

尼崎市会議員 久保高章 おおさか維新の会

尼崎市政の改革を行ってまいります。

1-⑩このエーリック社に対して分かる範囲で言いますと平成14年から約1,000万~1,500万のインキュべーション機能に係る補助金を出されていますが、補助金を出している所から利息をもらっているという事は、タコが自分の足を食べるのと同じで自らのお金が迂回しているだけではないかと思いますが、いかがでしょうか。

 

《答弁》

ご指摘のエーリックに対する補助金につきましては、同社の設立趣旨である産業育成支援を行うインキュベーション機能の向上と新規産業の集積を促進することを目的にエーリックが実施する「事業」への支援として交付しているもので、補助金は、その事業経費の一部に充当されております。

 また、貸付金につきましては、基本的には、建物や設備などの維持補修費や社員の給与支払いなど、運転資金のショートを回避するため支援しているものでございます。

 貸付金に係る利息については、同社の賃貸事業を中心とする事業活動で得た収入をもって本市への支払いに充てられております。

 

 

 

 

1-2014年度に総務省よりだされた外郭団体や第3セクターなどの経営健全化に対する指針では「単コロやオーバーナイトは、本来は長期貸付けや補助金で対応すべき」と是正を求めております。つまり国より単コロやオーバーナイトは、本来長期貸付金にすべきところを短期貸付金に形式上、置き換えただけの会計操作であり、望ましくないのでやめて下さいと2年前に言われていながらなぜこの様な手法を続けているのでしょうか。

 

《答弁》

 本市といたしましては、一般会計からの貸付においても、必要最小限度の金額について短期貸付を行うこととしている中で、つなぎ資金に当たる基金からの貸付金額も一体的に見直し、平成25年度から貸付金額を減額してきているところでございます。しかしながら、現時点では、段階的な貸付金額の減額にとどまっており、完全な貸付金の解消に向けては年月を要することから、その間はオーバーナイトにより、貸付を継続せざるを得ないと考えております。

 

 

1-⑫昨年11月に取りまとめられた総務省自治財政局「地方財政の健全化及び地方債制度の見直しに関する研究会」の報告書では、年度を超えた基金の運用については、安全確実性、有利性、支払い準備性や換金性などの3要件が充足されているかどうかの視点が重要であるとしています。エーリック社への貸付金は「元金据え置き方式」で元金は返済されず利息のみの支払いとなっているとのことですが、3要件のうちの支払い準備性や換金性の点からは、純粋な運用とはよべないのではないでしょうか?

 

《答弁》

 基金の運用につきましては、運用期間によらず、尼崎市公金管理運用基準の原則である、「元本の安全性の確保」、「運用に伴う収益性の確保」、「運用する公金に応じた流動性の確保」に基づき、運用しております。株式会社エーリックへのつなぎ資金の貸付につきましても、市の翌年度歳出予算に貸付金が計上されている以上、元金返済が可能であることに加え、資金計画に基づき運用しており、公共施設設備基金の設置目的に支障をきたすものではないことから、取り崩しの必要が生じた際には、所要額を取り崩すことができるといった、支払準備性などの流動性についても確保されているものであり、基金の運用上、問題ないものと考えております

 

 

1-⑬この様なオーバーナイトについては、本来、経営状態が悪い外郭団体に対して資金を供給し続ける必要があるのであれば、反復かつ継続的な短期貸付でなく、実態に即して長期貸付や補助金などの交付による対応を行うべきと提言されている中にあって、債務額の多さや効率化の面からも、存続さえ議論に上る外郭団体ましてや株式会社に運用の名のもとに、短期貸付を行い続けるのは得策ではないと考えます。今後、エーリック社の経営や方向性はどのようにお考えでしょうか。