翌日の仕事が終わる時間を聞いて・・・


「明日は一緒に帰ろう」

「何時に終わる?」


『う~~~ん何も無ければ何時も位に』


「じゃぁ一緒に帰ろう・・・」


『うん、わかった・・・でもどうして?』


「明日は寒いから一緒に帰ろう・・・話しながら、笑いながら・・・
そうしたら、寒さも少し忘れられるし・・・」


『うんうん!いいね・・・』


「家まで送るよ、玄関の扉開けるまで・・・夜道も危ないし・・・」


『ありがと・・・』



ほんとうに、一緒に帰れるはずなんて無いけど・・・。


だけど、その時間は2人の距離も居場所も超越してくれる・・・。


まったく離れたところで違う場所に帰る貴女を俺は、見届ける。



受話器の向こうで一緒に帰る・・・


仕事の話や他愛もない会話が互いの時間と距離をぎゅっと縮めてる。


「寒い?俺のポケットに手入れてええよ~」

「ほら、ちょっと温くなったやろ?」


そんな気持ちで家まで送る・・・


『もうすぐ着くよ・・・ありがとね』


「玄関開けたら電話切るよ」


寒空にちょっとだけ、心あったまるやり取り・・・


「じゃぁ・・・おやすみ・・・。」


そういって携帯を切る・・・。


プーッ!プーッ!プーッ!電話から流れる音だけが響いてる・・・。