聖母が出現し、奇(く)しきバラの聖母マリア像から涙が流れる。
それは、われわれに何を預言し、警告しているのか⁉
今、世界各地で起きている
聖母出現に
人々の視線が注がれはじめた!
1989年春、イギリス最大のネットワークを誇るBBC(イギリス放送協会)のスタツフ数人がソ連(現ロシア)のウクライナ地方の西にあるフルシフ村を訪れた。それは、勿論取材が目的だった。ソ連(現ロシア)の情報管制下から漏れてくる、噂の真偽を確かめるという意味あいも含まれていた。
その噂とは、おおよそ次のようなものである。
1988年4月25日、フルシフ村に住む少女、
マリナ・キツィン(当時11歳)は、自宅近くの廃墟と化したカトリック教会の前を、一人の婦人が歩いているのを目撃した。
だが、その婦人が普通の人と違っていたのは、眩(まぶ)しいほどの光芒に包まれ、尋常な美しさではないということだった。彼女は家に戻ってすぐに母親に報告をした。母親が数人の隣人とともにその場に駆けつけてみると、確かにマリナのいう通り、一人の婦人が廃墟の前にたたずんでいる。そして、その姿はあまりにも美しく、この瞬間に彼らは、その婦人が聖母マリアであることを確信したのである。
このときから、聖母の出現は数日間続き、多くの人々がその姿を目撃することとなった。
(続く)