1917 命をかけた伝令 | Every Little Step (新)

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りおうさんの更なる進化を求めて。

1917 命をかけた伝令 (原題:1917)
監督サム・メンデス
ジョージ・マッケイ/ディーン=チャールズ・チャップマン/マーク・ストロング
アンドリュー・スコット/コリン・ファース/ベネディクト・カンバーバッチ
画像
(C)2019 Universal Pictures and Storyteller Distribution Co., LLC. All Rights Reserved.


【雑感その1】
良かったですねー!
わしはかなり好きな作品です。
もともと戦争映画が好きなので受け入れやすかった。

ワンカット(のよう)というのが
この作品の一番の話題ではあります。
どこで区切ってんだろとかいちいち考えず
見るほうが絶対良い。
けどやっぱりどうしてもどこだろうってみちゃいますよね…。
見たらわかりますけど 案外区切りはわかるもんです。はい。

まるでRPGのようで
主人公がアイテムをもらって
ポイント、ポイントで会うNPCにヒントを得て次々進んでいくっていう。
いわゆるそのNPCキャラが名の知れた俳優さんばかりで
次はだれが出てくるのかなって
そういう意味では楽しめた。
下のキャスト紹介で 登場人物ネタバレしてます。(今更)
主人公の一人であるイギリス兵の青年は
最初は謎な人物で、それが話が進むとともに
彼のことがわかってくるという。
そういったところも含めて ラストは色々思いをはせてしまう。

ストーリーとしては非常にシンプルで
将軍の伝令を伝えに戦場に出る、という。
途中ちょっとダレちゃうときもあるし
作品だから仕方ないけど ちょっと運良すぎない?みたいな
とこもあるのはあるんですけどね。
でもとてもよかったと思います。



【あらすじ】
第1次世界大戦の最中の1917年。
若いイギリス兵2人はある重要な伝令を届ける任務を負う。
戦場を駆け抜けて 明日の朝までにこの伝令を届けなければ
大勢の仲間の命が犠牲になる。
こうしている間も時は容赦なく過ぎていく。
そして2人は戦場へと足を踏み出していく。



【キャスト】
ウィリアム・スコフィールド役にジョージ・マッケイ。
顔が長くて、パーツが真ん中に寄ってる!!
わしの苦手なタイプ。
だけど嫌いじゃなかった。
彼の見せる表情の一つ一つに目が離せなかった。

トム・ブレイク役にディーン=チャールズ・チャップマン。
時々レオナルド・ディカプリオっぽく見える。
血気盛んな役どころ。
ご存じゲームオブスローンズのトメン王であります。

エリンモア将軍役にコリン・ファース。
最初は気づかなかった!

レスリー中尉役にアンドリュー・スコット。
シャーロックのモリアーティさま。
割と彼好きだし、この役柄も好きです。
わしの大好きなバンドオブブラザーズにも出てたなぁ。

スミス大尉役にマーク・ストロング。
好きな役者さんばっかなんだけど!
彼も役がいいんだよ!!
あと服装も◎

マッケンジー大佐役にベネディクト・カンバーバッチ。
やっぱりね、最後ですよね。登場は。
ええ、ええわかってました。
でも期待してた感じの役とは違ってた。
自分の理想ではすげぇ良い人なんだけど実際はそうではなかった。
というか戦場の前線にいるんだからあれは当然だし真っ当な意見でと。
バッチさん ってだけで良い人イメージがつくって凄いな。

ジョセフ・ブレイク中尉役にリチャード・マッデン。
ご存じゲームオブスローンズのロブ様。
トメン王とロブが兄弟になるなんて。
GoTファンは結構うれしいキャスティングだね。



【雑感その2】
予告で使われてる、隊列に逆らって一人で駆け出していくシーンが
とにかくすごくて
あそこは泣いた。
涙がとまんなくなってしまった。
ジョージ・マッケイのあの表情は凄すぎた。
細かいカットで撮っていたらあんな顔できないと思う。
あのシーンは、長回しなのですべて打ち合わせ通りに
というわけではなかったけれど
それでもかまわずカメラを回して撮り続けてたらしいです。
だからこそ余計に緊迫感やリアルさが感じられたのではないかと思います。

この映画で痛感させられたところは
戦場ではこんなことが日常茶飯事で
あれほど命をかけても大きな感謝をもらえるわけでもなく
こんなに必死に生きても彼明日死んでしまうかもしれない。
またどこかで新たな伝令をもって誰かが命を懸けてる。
そしてそれは届かないかもしれない。
本当ににちっぽけなことでしかないということが
悔しくて むごくて 苦しい思いがこみ上げてくる。

あんな戦争を始めてしまう、人とは愚かだと思わされます。
ちっぽけなことだけど
明日は死んでしまうかもしれないけど
彼は 今 生きている。
家族のために。
『今』 の命の輝きを強く感じられる
そんなラストでした。


2020-②