華麗なるギャツビー | Every Little Step (新)

Every Little Step (新)

りおうさんの更なる進化を求めて。

華麗なるギャツビー(原題:THE GREAT GATSBY)
2013年アメリカ 日本公開2013年6月
監督バズ・ラーマン 原作F・スコット・フィッツジェラルド
レオナルド・ディカプリオ/トビー・マグワイア/キャリー・マリガン

Every Little Step (新)
(C) 2012 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved

華麗なるギャツビーと聞けばあのCMを思い出すのがわしら世代。
原作はアメリカの超古典作品と言われる グレートギャッツビー。
作者はF・スコット・フィッツジェラルド。
ちょうど去年みたミッドナイト・イン・パリという映画で彼が登場してたんですよね~。
だから覚えてた!
ちなみに原作は読んだことがありません。
過去に何度も映画化されておりましておそらく一番有名なのが
ロバート・レッドフォードとミア・ファロー主演のものだと思います。
1974年制作かな。
そちらも見たことはないです。
なので予備知識ほぼゼロでみました。
大まかな感想としては おもしろかったです。
過去にも書いているようにわしはいわゆる物語がすきなので。
ただ序盤は猛烈につまんなかった。
ゴージャスなセットにいかにもセンスあるだろ的な演出。
そして切り替わりの早いテンポで展開する。
デイジーの登場シーンとかはちょっとあざとかった。
観てて監督の自慢げな顔が垣間見える気がして少し恥ずかしかった。
この調子で映画は展開していくのか?と思ったくらい。
でもそんなのは一応序盤だけでいつしか自然と物語の中へと
入っていってしまいました。

2時間半近くあるんですがあっという間だったとは言わないけれど
時間は全く気になりませんでした。
こちらの作品は3Dを採用しております。
あれだけ豪華絢爛なセットや衣装は3Dで見るとさぞ見ごたえがあるかと思います。
が、わしはいつもながら2D鑑賞。

1920年代。ジャズの禁酒法の時代。
ニック・キャラウェイ(トビー・マグワイア)は隣人ジェイ・ギャツビーが住んでいた。
彼は毎夜豪華なパーティを開く謎の大富豪であった。
そして港を隔てた向こうにはニックのいとこであるデイジーとその夫である
トム・ブキャナンが住んでいた。
ある日ニックは
見たこともなくどのような人物かもわからないギャツビーからパーティの招待を受ける。
この日からニックはギャツビーと親しくなり
しだいにギャツビーの生い立ちやデイジーとの禁断の恋の話を聞くうちに
彼の真の姿を知るようになってゆく…。


『華麗』なるギャツビーを演じるのはレオナルド・ディカプリオ。
毎度書きますが最近のディカプリオは好きです。
年のとり方が好きかも。
ギャツビーという謎めいた富豪。
主人公のようで主人公でないみたいな。
映画が始まって30分もないかな??登場まで結構焦らされます。
そしてやっとの登場で見せるバリバリの太陽のようなスマイル。
ちょっと笑ったのはわしだけでしょうか。
階下のデイジーに高級な服をポイポイ投げるシーンのディカプリオが
なんか素に近かった気がして。
最近はあんなに楽しそうに無邪気に笑顔を見せる作品がなかったように
思うのでちょっと新鮮でした。
デイジー役はキャリー・マリガン。
わしの好きな女優さんの1人。
とても愛らしいデイジーだったと思います。
愛らしくそれでいて無情というかなんというか。
自分も♀だけど 見ていてあぁ女ってこんなもんなのかな…って思ってしまいます。
序盤にとあるデイジーのセリフがあるんですが
『おんなのこはバカな方がいい』だったかな?
そのセリフがすべてを物語っています。
彼女はこの作品でプラダにミュウミュウ ブルックスブラザーズ
宝石はティファニーと豪華な衣装を纏っています。
(彼女だけではないけど)
でも実質衣裳自体は4・5着くらいじゃないかなーという印象。
そして実質上の主人公というか語り手であるニック・キャラウェイ役は
トビー・マグワイア。
あの大きな目が純粋に見えて 彼のギャツビーに対する興味が手に取るように
わかる気がしました。
ああいう役はとても似合っていると思いました。
ただニックというキャラの立ち位置が非常に曖昧で微妙で
難しい役だったと思いますがとてもよかったと思います。
個人的に一番光っていたのと思うのが
ジョーダン・ベイカー役のエリザベス・デビッキ。
どこか魅惑的でそれでいて芯のある女性に見えました。
出番はそれほど多くはないですが印象は強いと思います。
脇役としてそれは十分なお仕事を果たしたと思います。
彼女は非常に良かったと思いますよ~。
今後の活躍に期待大。
デイジーの夫役のトム・ブキャナン役はジョエル・エドガートン。
いわゆるちょっと嫌な役。
誰かに似てるんだけど誰だか思い出せない。
そんな痒いところに手が届かない的な俳優さんでした。


ギャツビーの純粋すぎる愛情の物語。
痛いくらいの一途さでただ一人の女性を追い求める。
果たして人はそこまでできるのだろうか?
そしてその女性を手にした時 彼には何が残るのだろうか?
それで満足ゆく生活が送れるのだろうか。
色々考える所のおおい作品でしたが
原作がきっちりある作品なので
ああ これはこういう風に繋がるんだな と無駄のないストーリー
になっています。

でも最後 誰もギャツビーを見送りに来ない というのは
余りにも残酷であまりにも辛すぎました。
だって、だって。
考え出すとまた深みにはまってしまいそうなので できるだけ
ギャツビーの視点には立たないようにしています。
ふり返ると終始ギャツビーの切なさが心に痛いという。

色々ニックの立場でも理解したいなという思いから
原作に手を出しました。
今まだ読んでいる最中です。
わしが原作を読みたいと思ったということはなかなか内容としては
おもしろかったということを察してもらえるかと思います。
もっと軽い仕上がりの作品なのかと思われがちですが
中身は結構重厚で重いです。
先にも書いたように原作がある作品なので安心して見られます。
アクションシーンなどはないですが
個人的にはおススメです。