前回の続きです。
◆180以上:3人中1人
◆175以上:4人中0人
◆170以上:15人中5人
◆169以下:4人中2人
前回までの分析で、2017年選出(関東・関西)のナショトレメンバーのうち、プロになったのは8人。3人に1人がプロになっていることがわかりました。
身長別での明確な偏りはなく、むしろ高身長だからプロになれた、というわけではないこともわかりました。
ポジション別に見ると、プロになった8人のうち7人がMFで、DFはゼロでした。
詳しくはコチラ↓
今回は体の成熟度の観点から、プロへの道筋を考えてみたいと思います。ただ、身長オタクな私の趣味にすぎませんので、参考程度にご覧いただければ幸いです。
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前回投稿で、ナショトレメンバーが中2春以降に何センチ伸びたのか「最終身長との差」を見てみると、以下の通りでした。
◆10センチ以上伸びた人:3人
◆5センチ以上伸びた人:8人
◆4センチ以下だった人:15人
上記のように、メンバーの過半数(58%)がわずかな伸びにとどまりました。
このうち、プロになった人はどの区分に集中しているのかを見ますと、分析がいらないほどに明快な結果となりました。
◆10センチ以上:プロ0人
◆5センチ以上:プロ1人
◆4センチ以下:プロ7人
想定できる結果ではありましたが、
ここまで顕著に表れるとは。
プロになった8人のうち7人が早熟型のタイプに集中していました。
前回記したように、中2春から最終身長までの伸び幅が4センチ以下、ということは、逆算すると成長スパート開始が10歳。
これは日本人男性の平均と比較してかなり早く、中2の段階で成長期の最終盤に達し、そこからは周囲より一足先に「大人の体」へと近づいていったと想像できます。
一方、一般的な男性アスリートの成熟過程をみると、最終身長に達した後は筋肉量が増大し、同時にスピードやアジリティーなども飛躍的に高まるとされています。
成人同様の体となれば当然プレーの質も高まっていくでしょうし、飛び級で上の世代のリーグ戦などに出場する機会も多かった・・・かもしれません(実際にユース年代でプロの試合に出場している選手も含まれています)。
大卒ではなく18歳以下でプロになる場合は当然、クラブ側も身体の成熟度も考慮して「今プロ集団の中で活躍できる素材か」を判断していることでしょう(たぶん)。これまで同年代と闘っていた選手たちが、今後は(時には10歳上の)大人の集団に放り込まれるわけで、壁に直面するとしたらまず一つはフィジカル。
そう考えると、
早熟型で、生物学的には周囲より先に「大人の体」になっている選手たちがプロとなる例が多かったのは、当然の帰着かもしれません。
以上が私なりの分析結果なのですが、
そうは言ってもですね・・・
ナショナルトレセンといえば、早熟晩熟にかかわらず、能力も才能も光っている上に努力もできる「スター候補生」が集まっている・・・と第三者から見れば思うわけです。
が、結果的にプロになったのは早熟型の選手に集中している・・・という事実は、ちょっとショックというか・・・。うーん・・・。
ただ今回の分析は、ある年の、一部の地域の選手たちのデータに過ぎず、これが固定された傾向だとは思っていません。明快な結果が出たのは事実ですが、当然例外もあり、2017年の例を見ても決して早熟とは言えず身長も高くない選手が1人プロ契約を勝ち取っています。
さらに言えば、トレンドは常に変化しています。現に、2025年のナショトレメンバーに17年には2割いた小柄な選手(たぶんテクニシャン)はほぼ選出されず、過半数が中2の時点で170を超える高身長の集団だったのは先の投稿の通り。
もし今、決して突出した存在ではないサッカー少年が、育成年代で高評価を受ける選手に追いつき、追い越したいと願うならば・・・
こうしたトレンドを知った上で、できることできないこと、成長面で自分に当てはまること今後注意すべきこと、さらに自分の強み弱みを把握して長期的な戦略を立てることが、アスリート(と彼らを支える保護者)にとって、必要不可欠だと考えます。
目指す場所は同じで、しかも追いかける立場にあるのなら、なおさら。
結局のところ、自分の身体的特徴(成熟度や遺伝的資質も含めて)を理解し、同世代に負けない武器を最大限に伸ばすことができた選手が、プロ契約を勝ち取るのでしょう。
そして当然、「プロになること」がゴールではない。目標だったプロになればさらに厳しい闘いが続いていく、そういう世界を目指している選手が全国にたくさんいるのです。
かんばれ息子。
がんばれ、全国のサッカー少年たち。
