いきなり2点を先取されたリハウス開幕戦。

 

右SHを、初先発の6年生から普段はこのポジションに入っていた5年のエースに代えると、すぐに試合は動きました。

 

長男が相手のデカいMFと相討ちで倒れ込みながらも、ボールを死守。なんとか右足で前に出した球を右SHが拾ってトップへつなげ、ゴールを奪いました。

さっすがー!!5年エースくん!!!

 

前半2-1で折り返し、勝負の後半。

 

相手は中心選手を後ろに下げて、守備を固めてきました。相手陣内で試合は進み、防戦一方でラフプレーが多くなった相手からいい位置でのFKやPKも得ましたが・・・


 

最後まで、

追加点を奪うことができませんでした。



得意の左FKをポストに当てた息子。

好機に決め切れなかったことは当然、今後の課題です。でも開幕戦という独特の緊張感のなか、序盤で2点を失い、選手はいつも以上の力みが生じていたはず。

PKを外した副キャプテンは、号泣・・・

 

追いかけるのは1点、されど1点。

 

この状況で正確無比なキックができる小学生って、どのぐらいいるんでしょうか。南野だって中田ヒデだってバッジョだって、W杯や五輪でPKを外した。

少なくとも息子たちは、彼ら以上に成熟した選手ではありませんでした。

 

Jリーグでは「2点先取したチームの勝率は9割」というデータもあります。プロでもそうなのに、まだ小学生の彼ら。かなり厳しい状況で闘っていたことは間違いないでしょう。

 

本当にもったいなかった序盤の2失点・・・

 

たらればに過ぎませんが、

最初からこの布陣で戦っていれば、

結果は、どうだったのでしょうか?

 

リーグ戦だから終わりではないし、まだまだ挽回のチャンスもあります。でも、どうしてもそんな思いがよぎってしまう試合展開。

 

その気持ちを必死に打ち消そうとしていると、あのパパさんが近づいてきました。初回に「デジャブ」と言った、あのパパです。

 

「開幕戦、どう見ました?」

「うーん…2点が…重かったですね…」

 

そう伝えると、パパさんはうなずいて、

「昨年のリハウス開幕も全員6年でしたよね。でも劣勢になってから息子くんを入れて・・・。○○コーチ、最初は上級生を並べたい派なんでしょうね」

 

そう言われて思い出したのでした。

昨年の今ごろのこと。

 

確かに開幕戦のスタメンは、全員6年生でした。後半から当時5年の息子が入り、逆転勝ち。次の試合からスタメンに定着しました。

 

ただ、秋のU12大会初戦もスタメンは6年生。前半は得点を奪えず、後半から5年生2人が交代出場したことを思い出しました。

 

当時は「そもそも6年生の試合だし、出場できるだけで嬉しい」と深く考えていなかった(しかも勝った)のですが、6年親の立場になってみると、いろいろ考えさせられます。

 

「○○(スタメン右SH)が悪いわけじゃない。もっと声を出して、フォローしきれなかった僕たちが悪い。でも大事な初戦だから、ベストな状態で戦って勝ちたかった」

 

キャプテンの息子はそう言って泣いたけれど。チームにとっての「ベスト」って、いったい何を指すのでしょうか。

 

まず、このクラブの前提として、普段のTRMはA、Bチームにかかわらず全員が試合経験を積める配慮がされています。その上で選ばれたベンチ入りメンバー。1年間リーグ戦を闘う上で、当然ボトムアップは必要であり、できる限り多くの選手に出場機会を与えることがチーム強化につながると感じます。

 

一方で、下の学年が上の学年の試合を経験する「飛び級」も、クラブ全体の強化を考えれば欠かせないことだとも思います。

事実、息子は飛び級をした昨年1年でチームの軸に成長しました。

 

様々な事情を考慮した結果、

5年までのコーチは1学年下のエース、

今の統括コーチは6年生、と、

その日時点でそれぞれの「ベスト」を選んだのではないでしょうか。私の推測ですが。

 

推測というのは、

これまでコーチに起用法を尋ねたことはないし、今後も聞くつもりはないからです。選手たちを日々見ているのはコーチ。保護者が踏み込んでいい領域ではない、と感じます。

 

指導者には指導者の考えがあり、

その信念に基づいて「ベスト」を選んでいるはずだからです。

 

勝利を求めるのか、底上げを重視するのか、今後も続く子どもたちのサッカー人生と将来を第一に考えるのか。

 

どこに重きを置くかに、完全な「正解」はない気がします。

 

そして私たち保護者は、わが子が躍動する姿を見たいと願っているのも事実。その思いにレギュラーもベンチも差なんてなくて。

 

だからこそ難しい、スタメン選考。

みなさんのチームでは、大事な試合にどのような基準でメンバーを選んでいますか。