「ウォッカ2ショット
    ラム少々
    ビターズ適量
    酢をわずかに
    ベルモット1ショット
    ジン1ショット
    ブランデー少々
    レモンの皮
    オレンジの皮
    チェリー
    更にスコッチ」

とオーダーしたのは怪優‘‘ジェリー・ルイス’’演じるケルプ教授。
1963年作、映画〖底抜け大学教授〗の主人公です。
女性にもてない、学生にはナメられる、そんな冴えない教授が発明したのはイケメンに変身できる魔法の薬。
変身した教授がバーでオーダーするのが件のカクテル‘‘アラスカン・ポーラー・ベア・ヒーター’’なのです。

もちろんギャグですから決してオススメはしません。
しかし過去ある一人のお客様にお出ししたところ、たいそうお気に召したようで、それから幾度となくリピートされていらっしゃいます、、です。
嗜好品ですから好みはそれぞれではありますが、あまりにひどいレシピなのでそうそう作りたくはありません笑

どうしてもとおっしゃるなら以下のレシピで心を込めて調製させて頂きますが、オクターブで最もエクスペンシブな価格となっておりますのでご了承くださいませ☺️

日本ではまったく認知されていないカクテルですが、アメリカではほどほど知られていて、遊び心ある方々が‘‘作ってみた’’系の動画をサイトにアップしてたりします。
欧米人に下戸はいませんからね、このくらいでは酔わないのかもしれませんね。

私はこの一杯で記憶を無くして乱れる自信がありますけれども。!


《レシピ》
・ウォッカ・・・・・・・・60ml
・ラム・・・・・・・・・・15ml
・アンゴスチュラビターズ・2dashes
・りんご酢・・・・・・・・5ml
・ドライベルモット・・・・30ml
・ジン・・・・・・・・・・30ml
・ブランデー・・・・・・・10ml
・レモンピール
・オレンジピール
・スコッチウイスキー・・・10ml
・マラスキーノチェリー


●シェーク

その味わいは標的に向けて放たれた弾丸のような鋭さ。意中の彼にこのカクテルを飲ませるのだ。後日の結果報告を待っておるぞ。
キャラウェイという香辛料。和名は‘‘ヒメウイキョウ’’です。
優れた整腸作用があり、さらに、恋人の愛情をつなぎ留める力がある‘‘惚れ薬’’としても有名です。

キャラウェイを活かしたリキュールが‘‘キュンメル’’です。
1575年オランダで誕生した歴史あるお酒。
キャラウェイの持つ甘さやほろ苦さ、爽やかな香りが活かされています。

日本では人気・知名度ともに高くないので、常備するバーは多くありません。
バーでもしキュンメルを見付けたならば、代表的カクテル‘‘シルバーブレット’’をぜひオーダーしてみてくださいね。
突き刺さるような独特の風味があって、スッキリした美味しさがありますよ。

このカクテルは、‘‘江戸川’’ を名乗る少年名探偵の作品に名前が時々登場するので、ご存知の方も多いと思われます。    
シルバーブレットは‘‘銀の弾丸’’ 。これは一撃必殺の切り札のこと。
もしかしたら意中の彼を振り向かせる切り札になるかも?
一撃必殺の惚れ薬効果をお試しくださいませ。     


《レシピ》        
・ドライジン・・・・・30ml
・キュンメル・・・ ・   15ml
・レモンジュース・・・15ml

●シェーク                                  


‘‘浮舟’’は源氏物語のラストを彩るヒロインです。


帝の血を引くイケメン‘‘薫 かおる’’と、同じく帝の血を引くイケメン‘‘匂宮 におうのみや’’。天下のイケメンたちに板挟みされる美女が浮舟なのです。

しかし彼女は教養を身に付けることもできぬ環境で、己がどこへ向かうのかわからない、強い流れに翻弄され続けている不遇な女性でした。
それはまさに浮舟。流れにただ浮いて漂う小船のよう。

というお話。

源氏物語のラストは、彼女が出家し華々しい世界から離れるところでおしまいとなります。

このカクテル浮舟は霧深い中を小舟が漂うようなイメージで仕上げました。

アイスクリームにシェリーを掛けると美味しいじゃないですか。それをカクテルにしてみました。
ドライシェリーがいい仕事するのです。


《レシピ》
・アドヴォカート・・20ml
・ティオペペ・・・・15ml
・ミルク・・・・・・30ml
・クリーム・・・・・15ml
・マイヤーズラム・・1tsp


●シェーク

※ストレーナーで氷片を除く
※クリームは植物性
※ミルクはべこの乳