パラカグールの正体・詳細 | まだ乗ってるよ 2012年型 KTM 200 DUKE~

まだ乗ってるよ 2012年型 KTM 200 DUKE~

ヒトめぼれ かっこいい…

息子が

 

「なにそれ?! カッコイイ! とーうさん、いつねもダサいの買ってくるけど、それならオレも着たいかも!

 

全部オレンジ色だけだとダサいけど、横の黒のデザインと、広がった裾がカッコイイ」とな

これをカッコイイ!と思う感性は遺伝なのだろうか? まぁ、ヒーローもアニメキャラのコスチュームも裾が広がっててカッコイイからな(追記:普段コメしない妻からも「裾が広がっててイイわね〜」とお褒めの言葉)

 

定価は28,500円+税。最高素材のGORE-TEXだから当然なのだが

モンベルOUTLETでたったの税込み9,300円! だった

 

商品名の「パラカグール」。「パラ」で始まる単語はパラグライダー? パラセーリング? パラサイトじゃないし、パラリンピック? ナニ用だろうね…

 

色もデザインも気に入ったし、試着してみて、ゆとり設計だからSでもピッタリ。値段は、間違いじゃないよね?と恐る恐るレジに持っていくと店員さん

 

「試着してみましたか? これ、車椅子用なんですけど、良いですか?」と

 ↑モンベル・パラカグール製品案内より (ドライテック版)

 

「へっ?!」

 

「車椅子用?! いいよね? 自分が凄く気に入ったのだから良いよね?」と自問自答の一瞬、0.1秒よぎったが

 

「気に入ったデザインだから大丈夫です!」と躊躇なく購入した次第なんです

 

そしてこれを書く気になったのは、息子の言葉に押されてなんです

 

「いいじゃん別に♪ デザインや機能が自分の欲しいモノなら、車椅子の人用だって関係ないよ。障がいがある人も脱ぎ着が難しくない物なら何でも着れば良いし、そんなの関係ないよ」

 

という考えでした

 

世の中は既にジェンダーフリーやユニセックスですし、バリアフリーは物理的な壁・心の壁など「4つのバリア」を越えよう、で

 

特に若者は色々な制約や既成概念には囚われない考え方の様ですね

 

ウエアでそれを体現したのが「ユニバーサルファッションです (ユニバーサルファッションとは、障がいの有無にかかわらず、だれでも自由に好きなファッションを楽しめるようにする取り組みのことを指します。健常者もバリア―がある方も、どなたでも気軽に着れて楽しめる機能性をもったファッションです)

 

パラカグールも一種のユニバーサルウエアなんじゃないかな~

 

実際に着てみると

 

裾が絡まないので歩きやすく、近所の急坂や急階段でも歩き易いです。防風性、透湿性も言うことなし、防水性はまだ試せませんが完璧なハズでしょう

 

これは間違いなく「ユニバーサルファッション」になると思います

 

実によくできた作りなのですが、この製品をググってみても殆ど情報がなかったので、誰かの、何かの参考になればとブログにしてみました


しかし、売れなかったのだろうな… 高いもんね… GORE-TEXの最大の利点は蒸れにくい事だけど、パラアスリートの方以外の車椅子の方は雨の中、そこまで激しい使い方はしないか

 

オーバースペックだった? いやいや、車椅子の人に必要な細かい点まで工夫されているから必要なスペックですよ。まあ、20年は軽く使えますから、長い目で見れば高くは無いのだけど、瞬間的に28,500円+税は出せませんよね

 

売れ残りはまだモンベルサイトでSサイズなら9,300円(税込)で売ってました。現行版のドライテック素材パラカグールはサイズが選べます。性能的にはかなり落ちますが、重量は348gと軽く、9,280(税込)でですから、必要な方はこれでも良いのかもしれません

 

ちなみに、主要アウトドア用品メーカーで、パタゴニアとかノースフェイスとかマムートなど崇高な理念を掲げているメーカーでも、車椅子用のレインウエアは販売していませんでした

 

凄いぞ! モンベル!

 

 

「モンベル・パラカグール」重量530g の紹介

 

パラカグール」のパラは「対麻痺者のオリンピックという意味であったことから、身体障がい者の国際大会になじまなかったため、ギリシア語の接頭語であるパラ=Para(沿う、並行)+Olympic(オリンピック)と解釈することになった (出典:日本パラリンピック委員会)」なんだそうです  (ちなみにカグール<cagoule>とはフランス語で「登山などで着るフードつきの防寒・防水上着」の事らしい)

 

最高性能の防水性、透湿性、防風性に優れたGORE‑TEX XCR で、ソフトシェルのGORE C-KNIではないのでカサカサ音がする従来通りですが、僕は全く気にならないタイプなので問題なしです

随所に車椅子利用の工夫があります

A:フロントジッパー:フロントジッパーのスライダーには、操作しやすい大きなループを付けています。フラップはベルクロ留めとし、片手でも簡単に開閉できるように配慮しました

 

ゴム製のループは初めてだけど、凄く開け閉めしやすく、僕のジャケット全部に付けたいくらい。防水フラップも扱いやすく、開閉しやすい目が粗いジッパーですが、撥水加工ファスナーです (僕は開閉し辛いAQUASEALファスナーが大嫌い)


B:だぶつきを抑制:腕とひざの両サイドに余った生地をすっきりまとめておけるベルクロを設けています。生地がだぶついて車輪に擦れるのを防ぎます

 

本来の使い道ではないですが、このベルクロを留めるとウエストまでたくし上げて絞れます。腕幅はゆったりしてますが、必要に応じてベルクロで絞れますので便利でし、今日の様な北風が冷たい日は下げていると太腿がカバーされて寒さを凌げます

C:耐久性を向上:車輪に触れやすい脇部分は身頃より厚手の生地を使用し、摩耗強を高めています

 

横のマットな黒のサイドラインは触ると丈夫な生地です。ただのデザインではなく、耐摩耗性を持った生地ということで、登山者でも枝や岩などで傷つくのを軽減しますね、特に肘をついた時に効果抜群

D:雨の浸入を防ぐ、すその設計:後ろ身頃のすそにはゴムを入れ、車椅子のシートの下に巻き込んでおける構造。前身頃のすそは、ベルクロで留めておけば風によるばたつきを抑えることができます

 

裾のベルクロを使う機会は無いかもですが、風が強い日に座る時にバタつきを無くしてくれるかもしれません。お尻を覆ってくれる構造は、濡れた岩などに腰かける時に効果を発揮します

 

車椅子の方のブログを拝見すると、仕度をするときに大変なのがズボンを履く作業だそうで、これは着るだけで足もカバーすることができ、丈が膝下辺りまでしかないのは「ポンチョが前輪のホイール部分に巻き込まれしまう可能性があり大変危険」なんだそうで、このような作りになっているようです

 

仕度と言えば、トレッキングでも、降って来た? まだ大丈夫? 着る?着ない? パンツねも履く? この判断と作業って、実は大変面倒くさいのですが、これなら最初からずっと着ていてもいいし、降りそうならサッと羽織ればいいだけですから便利です

 

大雨だと膝下は濡れますから防水ズボンが要りますが「パラシューカバー」があります。このカバーも納められるスタッフバッグが大きめで素晴らしい

スタッフバッグはギュッと畳んでギュウギュウに詰め込まないと入らないやつが多いのですが、これはするっと入りますから生地に優しい。このサイズならレインハット・レイングローブも一緒に入ります

 

ええ~ パラシューカバーが使えない僕にモンベルはどんな解を持ってるかググりますと、ありましたがな、チャブスが

 

左から「レインチャップス」税込4,070円、素材の「ハイドロプロ」は高耐水圧ポリウレタン樹脂防水コーティングらしい。中央はバイク用レインウエアにも使われる素材「ドライテック」の「レインワーカー チャップス」税込6,820円

モンベルでパンツ式の一番安いのは「ドライテック」の「レインワーカー パンツ」税込7,700円がよろしいかと。ま、手持ちのレインウエアのパンツで良いんだけどね(笑)


追加:雨に日にパンツを履いて少し歩いてみたが、左側の裏はちょっとくらいの雨を短時間であればほぼ濡れない


右側の表、前は膝下が少し、脛より下が濡れますから、パンツ無しでも、スパッツでかなり持ち堪えてくれそう