旭化成建材のデータ改ざん、何故? | 京都府の建設業に必須のISO わずか3ヶ月で取得可能!ライトロード規格

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旭化成建材の調査の情報が次第に明らかになってきた。
最初に私が言ったように会社ぐるみの改ざんである。
2376件中266件にデータの改ざんがあったと言う。1割以上の割合となる。
担当者が50人以上もいたというのである。
あきれてものが言えない。大手企業でありながら、その重要性を理解していないように思う。
建設業界の納期が短いという問題があるのも事実である。
国でさえ、出来ない納期で業者に圧力をかけるという事を聞いたことがある。
最初に利益ありきで物事が推し進められてしまう処に大きな問題があるのかもしれない。
建設業者は、利益と納期のノルマが課せられ、どこかで手を抜かないと完成まで行き着かない。
阪神淡路の大地震の際、ビルや高速道路、マンションで強度不足や不適格な建物が見つかった。
大手の建設業者は、担当した社員を一時、関東や九州に飛ばしてその場を凌いだ。
国土交通省は、打開策としてISOの取得を推進し、入札にISO9001が追加されたり、経営審査事項で加点対象となったりした。
建設業者の皆さんは、入札に勝つためにISO導入を余儀なくされる事となる。費用対効果を考えることなく、入札のために導入したのである。
従って、ISOにまともに取り組んでいる企業は少なかった。形だけのISOで審査機関もなんでも通すという事が行われた。(これは建設業者の社員の方々から聞いた話である。)
社員の皆さんは、ISOの意味も教えられず、負担だけを強いられ、反ISOになってしまった方も多い。
ISOのコンサルタントも会社を改善するためのISOではなく、取得するために多くのことを要求してしまい、ISOのためのISOにしてしまった感も否めまい。
必要最低限の記録やシステムを構築するには、コンサルタントの力量が要求される。しかし、今でもそうであるが、力量のないコンサルタントが大手を振るってコンサルを行ったのである。企業は、何も知らずに、先生の言われるままに、システムを構築し、厚いマニュアル、必要もない記録をつける事となった。コンサルタントは、アフターメンテナンスを考え、システムを重くし、自社では活用が難しくしている。そしてサポートでコンサル料を取るようにしているコンサルタントのなんと多いことか。最初に洗脳されているので、コンサルを変えることはせず、先生方の言われるがまま、要求されたコンサル料を払っているのが事実である。
何のためのISOか?現状を見る時、「ISOは死んだ」という他ないように思える。
しかし、真剣にISOに取り組んでいる企業がいるのも事実である。
ISOの素晴らしい所、それは内部監査の要求である。自分の所を自分で監査する仕組みである。目的は、改善である。問題を抽出し、改善のための手を打つ。とりわけ、不適合製品に関しては、厳しく対応が要求される。是正処置である。不適合の原因を取り除くための処置が是正処置なのである。原因究明が徹底的に行われ、真の原因を突き止め、再び同じことが起きないような対策を取るのである。同じ不適合が発生したなら、それは是正処置ではなく、小手先の手直しでしかない。再び、原因が追究されて、是正処置が行われる事となる。
もし、仮に、そうもし仮に旭化成建材がISOを取得していたら、このような事は起こらなかったと思う。
内部監査で、必ず分かるはずだし、指摘される事柄である。
私が、内部監査員セミナーで教える事、それは倫理観やモラルである。
悪いことを見逃す事でなはい。勇気をもって、指摘し、改善するように励ましている。パワハラがまかり通る企業内に於いて、暴走を留めるためにも勇気をもって指摘するように指導している。それが、企業の存続に貢献することを述べているのである。企業は、社長一人のものではない。確かに創業者には苦労もあれば、死ぬ目にあったことも1度や2度はあるはずである。しかし、企業として社員を採用し、利益を追求する共同者となったからには、その妻や子供を守る義務を負うことになるのである。
経営者は、企業の従業員、その家族を幸福にしてこそ、初めて経営者としての責任を果たした事となると私は思っている。
旭化成建材の経営者は社員を幸福にしているか?
旭化成建材の社員は生涯に渡って、あの旭化成建材に勤めていたというレッテルを貼られ、就職にもリスクを背負うことを余儀なくされるであろう。妻や子供はどうか?世間の冷たい目を気にしながら生きてゆかなければならないのである。
こう考えてくると、企業ぐるみのデータ改ざん、この事を考えなかったのか?と怒りが高まってくる。誰が考えてもわかることである。良心がマヒし、悪いという感覚が無くなっていたのであろうか?それは悲惨である。
マンション購入者の皆さんの人生、また旭化成建材の社員の人生、大きく変える出来事に、彼らはどのように対処してゆくのであろうか?