4人で一緒に暮らすには誰かが我慢したり譲ったりしなければならない。元夫は我慢も譲ることもしなかった。元夫が中心の24時間を、元夫の邪魔をしないように過ごす。


中学生になると定期考査がある。テスト範囲の発表後、勉強に取り掛かる。息子は元々徹夜をするようなタイプではなく塾の時間の前や朝の登校前に済ませる事が多かったので特に問題はなかった。


娘は完全な夜型。

中学で初めての中間テスト。塾から帰ると22時頃から勉強をはじめる。

狭いマンション。灯りと物音で寝られないと元夫は激怒。

「こんな時間に非常識だ!さっさと寝ろ。」


定期的な、たった数日の事である。勉強にやる気を出している子供の為に我慢できる範囲である。物音と言っても教材や筆記具を出し入れしたりする程度。


娘は家で勉強をしなくなった。

勉強は自分のペース、やる気の出る時間帯が大きく関わる。

私は気掛かりではあったが娘を守る余裕がなく、元夫に反論もできなかった。


離婚、引越をしたのがその年の11月。新生活が落ち着き中2になる春に今の家の近所の塾を娘の友達に紹介してもらった。入塾診断後の面談で基礎が全くできていない事を告げられた。ここまで落ちこぼれていたとは思わなかったのでショックだった。


引越し前に通っていた塾は息子が通っていたからという理由で娘の意思は無しで通わせていた。全く娘に合っていなかったようだ。


またやらかしていた。

自分を守るのに必死で娘の事を理解できていなかった。


娘も授業についていけてないのは分かっていたが言っても無駄だと思っていたと、離婚後に話してくれた。


娘も高校、大学と進学の意欲はあるので、離婚後は今までを取り戻すよう、一生懸命頑張った。テスト前の夜中に勉強しても誰にも文句を言われない。


離婚して本当に良かった。時期的に間に合った。


私も家事の時間帯をうるさく指定されていた。

苦手で大嫌いな家事を自分のペースや時間配分で出来ない事、やりたくない時間帯に辛い作業をしなければいけない事が物凄くストレスだった。


1番娘の気持ちを理解できたはずの私が助けてあげられなかった事を後悔している。