泳げるようになりたくて始めたスイミング。


泳げるようにもなったけど
ババ友から教えてもらった言葉は…
忘れられない

優しさが沢山詰まっていました。。✨悲しい







この日の出来事が忘れられず、

帰り道、帰宅後、就寝前に
何度も何度も頭の中で、“再生”された。


そして…涙が止まらなかった。


たっくんに自閉症の診断がおりた頃も
ちょっとした出来事で
涙が止まらなかったけど、


全く別の涙。

******************

毎週木曜は、妹の親子療育があり

そして、その後
自分のスイミングスクールへ行く。



その日は雨で、

これからプールに入れば濡れるんだけど


靴や体が濡れるのが嫌で、


雨が鬱陶しかった
傘をさすのも、面倒くさい

そんな気分の日だった。


**


スイミングの授業が終わったあと、

「ktc811さーん、一緒に来ない〜?」
とニコニコ手招きをしながらババ友が
採暖室(サウナ)に誘ってくれた。


いつも仲良くさせてもらっている
二人のババ友の
キムラさん83歳カワハラさん63歳(


このお二人は、
私がスイミングに入会した時から
親切にしてくれて、

私は話すと癒やされていた。。照れ
とっても品のある人生の大先輩!



採暖室で横一列に座り
私はババ友に挟まれながら、世間話。


「ktc811さんは、お子さんはいるの?」
と聞かれた


私は…「3人子供がいまして〜」と

たっくんの障害のことを
話そうか…どうしようか…と考えながら答えていた。



スイミングは、私の息抜きの時間。

皆は、たっくんの事を知らないし

私も泳いでいる時は、
自閉症の事を忘れられる。

スイミングは、非現実的な時間。



ババ友が
「下のお子さん二人は、幼稚園なの?」
と聞いてきた。


私は…何て言うおうか
一瞬悩んだけど、

「実は…真ん中の子に、障害がありまして
○○にある、療育園に通っているんです

(たっくんの発達の様子等も伝え)

毎日大変なんですけど、自分の息抜きで
スイミングには通っているんです」



…言っちゃった。



別に伝えるのは構わないんだけど、


非現実から、現実に塗り替えられた
気がして…


私の息抜きの場だったスイミング。

一気に、現実へ引き戻される感覚で。




私は、ババ友二人の前で、
涙が止まらなくなってしまい…


採暖室で
うつむいて、泣いていると。


ババ友のカワハラさんが
私の肩に手を当て、

「ktc811さん毎日頑張ってるのね。。
お話を聞いて、私もウルウルしたよ」と言い


そして、

カワハラさんはお孫さんの話をしてくれた。


カワハラさんのお孫さんは、
早産で、出生体重は700g以下で産まれたそう。

身体には障害が残り
入退院を繰り返しながら成長したみたい。


そして、カワハラさんは初めてお孫さんに会った時の話をしてくれた

「正直ね、初めて会った時は、
あまりにも小さいから私は涙が止まらなくてね、

そうしたら主人が
“なぜ泣いてるんだ?○○君は立派に生きている、泣いたら失礼じゃないか!”って私に言ってきたの

その時、私は、そうだよね、泣いたら変だよね!って思ったの

今はね、とても元気で優しい男の子なのよ」



「ktc811さん!今は、
大変かもしれないけれど、

頑張らなくていいのよ、手を抜くぐらいが丁度いいの」



「人は、何かしら抱えているもの
それを出しているか、出していないかだけ。」



そう言って、私の手を握ってくれた

「無理しないのよ」と
ババ友二人に励まされ、採暖室を一緒に出た。



私はシャワーを浴びながら
ずっと泣いていた。

泣きたくて泣いているんじゃなくて、
勝手に涙が出てくる。




今まで、辛いことで
泣く事はあっても


優しくされて泣くことが
あまりなかったので、


優しさへの耐性がなく


自分の母親にも、褒められた事がない
私にとって、

ババ友二人の言葉は、私の胸に深く刻まれた




着替えて、

パウダールームで鏡を見ると
ピエロみたいに鼻が真っ赤!

ファンデーションを濃く塗っていると


カワハラさんとがやって来た


私が
「さっきは泣いて、すいません」と言うと、

カワハラさんは
「すいませんは、要らないのよ。」


「私ね、息子夫婦が遠くに引っ越したから、色々買って送ったりしてるの。

お嫁さんがお礼を言ってくれるけど、
お礼は要らないのよ!って言ってるの。

出来る人が、出来る事をすればいい
だから、お礼やすいませんとか要らないの」


**

最後に、カワハラさんはこう仰った。

「息子達は、
色んな人にお世話になったと思うから、

今度は私ができる事をして
恩返しをしていけたらいいなと思ってるの」


そーいえば、

カワハラさんは、
いつも笑顔で誰にでも優しく
高齢の方には、いつも手を貸していた



ファンデーションを厚塗りしている私に

「美人にして帰りなさいよ!またね!」
って肩をポンポンとたたいて帰られた。





私がロッカー室へ戻ると、
次の教室の人達がもう来ていた


急いで私は荷物を片付ける。


すると

「ここビチョビチョじゃない!」
と60〜70代の女性が言った


私の使っていたロッカー周辺の床が濡れていた。


その人は、私を見る。


私は、着替える時
足元にタオルを敷いて着替えるし、
床が濡れていたら拭く。


きっと、私のせいにされている

決め付ける感じで人を見てくるので
カチン!としたけど、


でも、反論してもしょうがない
雑巾を取りに行き、床を拭いてから

更衣室を出た。



なんか最後、嫌な人に会ってしまった…
と思ったけど




カワハラさんの言葉を思い出した

”人は何か抱えているもの”


もしかしたら、
さっきの人も何か抱えているのかも。。


なんか、そう思うと

腹も立たなくなった。




鼻がまだ赤かったので、

顔を隠すように傘を深く持って歩いた。


赤みが引くまで、
雨に打たれようと、
いつもとは違うルートで帰った。


行きは、鬱陶しい雨だったけど

帰りは、雨で良かったなって…思えた。



*******************


帰宅しても、私は涙が止まらなかった。

毎晩、鬱の薬を飲むんだけど、


この薬を飲むと、

もう頭の中で、今日の出来事が再生されなくなるのかな?と

薬を飲むのをためらった事を
覚えています。

勿論、薬を飲んでも
この出来事は忘れていませんけどね。
10月に、あった話だけど。


流すなら、いつもこんな涙がいいなー。