日本では

承認された医薬品の値段(薬価)は

国が決めます。


なので

全国どの病院でも

同じ値段で治療が受けられます。


これは日本の制度の良いところです。



でも、

薬価改定というもので

定期的に値段が見直され、

基本的には値段が下げられる方向性なので、


問題視する声が上がってきています。



薬を作っている会社としては、

同じものを作って

同じように売っていても

むしろ企業努力をしているのに

安い値段でしか買ってもらえない状態になるからです。



外資系の企業であれば、

日本でのビジネスは魅力的ではないと見なされかねないし、


国内の企業であれば、

売っても儲からないなら作らないとなりかねないです。





実際、

抗がん剤ではないけど、

バイオシミラー(ジェネリックみたいなもの)で販売中止となる品目が出てきています。


販売中止の案内


いくつか出ている競合の中でも、

大きなシェアを占めていたにも関わらず、

【薬価下落によって採算が取れない】ことが理由だとの話を見かけました。


発売からの9年間で、3分の1程度の値段になってしまったそうです。同じ品質のものを作り続けているのに。




人の健康や命にとって大事な医薬品だけど、

作って売っているのは会社なので、


作れば作るほど損をするなら

作ることを止めるしかない。


やっぱりビジネスだから。





【採算が取れない】なんてことにならないような仕組みが必要なのだと思います。



すでに

外資企業では日本市場への期待が薄れてきているようなので、


薬価制度の見直しは急務なのではないかと思います。




以前

日本で薬が使えるようになるのが海外より遅いことから【ドラッグラグ】という言葉がありましたが、


遅れるどころではなく、海外で使える薬が日本では使えない(使える見込みもない=開発が行われない)状態になる【ドラッグロス】の時代が来るとも言われています。


https://answers.ten-navi.com/pharmanews/22488/





日本の医療がどうなっていってしまうのか、、心配です。