#546【RN-42】 二十四節季~季節の言葉~      2024.6.21   | コトバあれこれ

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子ども作文教室、子ども国語教育学会の関係者による
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  季節感がまったくおかしくなっている。5月に入るとすでに夏日が現れたり、またすぐ冬日に戻るを繰り返し、初夏の旬の初鰹や木の芽和えなどをすっかり忘れてしまっていた。そして、6月早々梅雨入り前に真夏日を初体験した。

  梅が全国的に不作であるが、暖冬で花が咲くのが早すぎその後の寒暖差の厳しさに、ミツバチの活動が鈍って受粉が十分ではなかったのが原因とのこと。今年は自家製梅酒の仕込み量を大幅に減らした。

 

  2024年の平均賃上げ率は5.17%(連合集計)で33年前の水準を回復した。超円安、エネルギーの高騰による物価高の影響をやわらげるための政府の産業界に対する強い要請や高度人材確保の必要性などが作用した面もある。しかし、依然として名目賃金・実質賃金はG7で最低水準にある。

  持続的賃上げは、企業の人的資本・設備などに投資して生産性を向上し、増加した利益の再配分により実現可能である。このためには、長期的な戦略に基づく具体的重点施策の継続的な策定・実施(PDCA)が必須であるが、多くの企業において実態はどうなのか。ちなみに、2022年の時間当たり日本の労働生産性はOECD加盟38か国中30位である。(公益財団法人日本生産性本部) 現実は厳しいと言わざるを得ない。

 バブル崩壊後、雇用を最優先したが人材をコストと見なし、給与をいかに抑えるかが最重要課題となり、縮小均衡(デフレマインド)の悪循環に陥って、抜本的な成長戦略・生産性向上志向が失われた。さらに、異次元の金融緩和策により財政的規律も緩んでゆでがえる状況で推移した。

「失われた30年」の総決算ともいうべきこの時期に、トヨタをはじめとする日本の代表的企業の型式認証試験の不正、日産の「下請法」の規定に違反する行為など目に余るものがあり、抜本的な生産性向上は本当に大丈夫かと危惧される。

また、この半年かけてまったく骨抜きとなった改正政治資金規正法は成立したが、裏金がないと当選できない議員がかなり存在するという現実を再認識させられた。有権者側にも大いに問題はある。政・産・官・学界の、未来のあるべき姿を熟慮・構想し愚直に王道を歩み続ける人材に期待したい。

  約70年前に評論家の大宅壮一氏は「一億白痴化」を予言したが、スマホの出現も加わってその通りとなった。国際的な視点から日本の現状を俯瞰する力が衰え、思考停止してしまったのではないかと懸念される。1億リスキリングし知恵を絞らなければならない。

       

 

 

  武蔵野の野川の水源は日立中央研究所(国分寺市東恋ヶ窪)内の湧水である。このあたりの地形は国分寺(がい)(せん)と呼ばれ、武蔵野台地が多摩川の氾濫によって削られた崖がつながり、世田谷区あたりまで続いている。野川の両岸では旧石器時代から縄文時代の遺跡が数多く発掘されており、古代から豊かな実りをもたらす川であったとされている。

  全長20.5km、世田谷区鎌田で同じく武蔵野台地を水源とする仙川と合流後、二子玉川付近で多摩川に注いでいる。野川らしい風景は「野川公園」(調布市)から調布飛行場沿いに「神代植物公園」に至るあたりとされている。

  今回は梅雨入り前で水量が少なかった。

 

                            

                                

                      日立中央研究所(JR中央線国分寺駅西)

 

                            

 

                     野川公園西入口(西部多摩川線新小金井駅南)

 

                            

 

                        野川公園(元国際基督教大学ゴルフ場)

 

                           

 

                                    (調布飛行場北)

 

                         令和6616日  武蔵野 野川