#260【RN―17】二十四節気~季節の言葉~(2020.1.17) | コトバあれこれ

コトバあれこれ

子ども作文教室、子ども国語教育学会の関係者による
投稿記事ブログです。

この冬は暖冬で正月三が日から穏やかな天候に恵まれ、2日の初乗り・安全祈願も滞りなく終えることができた。

小寒(6日)、七草(7)、鏡開き(11日)、大寒(20)となるが、かつての冬型に典型的であった三寒四温とは異なる寒暖を繰り返している。

 

19世紀半ばに比べて今世紀末までに気温が3℃まで上昇するとの見解もあり、世界各国がそれぞれに本気で温暖化防止対策に取り組まないかぎり、後戻り・制御不能の臨界点により早く達するのではないかと実感された昨年であった。

若い人たちの地球温暖化に対する危機意識が昨年、より多くの具体的な行動となり、代表的なものはここ数年来環境活動家として有名なグレタ・トゥーンべリ氏(スウェーデン 17歳)だ。彼女の行動に触発された世界の若者たちが立ち上がり始めている。

 

      

 

   彼女は「飛び恥」という言葉を流行させ、大量の二酸化炭素を排出する飛行機には乗らず移動している。近くは、昨年9月の国連総会で温暖化対策を訴えるため大西洋をヨットで横断し、12月にCOP25(第25回気候変動枠組み条約締約国会議)がスペインのマドリードで行われるのに合わせて再びヨットで大西洋を渡った。オランダ議会は2019年の春にオランダ―ブリュッセル間の空路の廃止(約170キロメートルで電車で移動できる距離)を決議し、KLMは減便を着手済という。

 

     

          

 COP25では、今年から本格運用が始まるパリ協定の具体的目標・実践策の合意を目指したが、2020年に正式離脱を国連に通告したトランプ大統領、その他先進・新興国の思惑もあって満足すべき成果は得られなかった。

気候変動問題は資本主義下で果たして解決できるのかという見解もある一方で、企業経営リスクとしての対応を迫られつつある。地球温暖化の問題は、異常気象の定常化と深刻度が増したことで重要な政治課題ともなってきた。

国連は20159月のサミットで30年までの国際目標SDGs (Sustainable Development Goals)を採択している。経済・環境・社会などの分野で17の目標があり、そのうちで環境そのもの、何らかの関係があると考えられるものが7つもある。

投資家が企業を評価する際、財務情報だけではなく非財務情報である概念としていた「EGS」(環境・社会への配慮・企業統治の向上の頭文字)とSDGs とは共通点が多い。この両者を経営指針として採用する企業が増えている。

日本経済新聞社は、国内637社について国連のSDGs への取り組み視点で格付けした結果を報道した。(2019.12.2) 環境や社会など「非財務」の成果を投資判断に加える動きが広がるなか、上位34社で後続グループよりも自己資本利益率などの指標が高い傾向が見られ、新規事業の開発や経営計画にSDGs を取り入れ、課題解決の力を成長につなげる動きが強化されつつある。

COP25 での小泉環境相は、石炭火力発電廃止が先進国で打ち出されるなか、日本としては踏み込むことができず批判を浴び、不名誉な化石賞をいただいた。企業や投資家が環境を重視する傾向が強まっており、特に石炭火力に対しては厳しく、国際的に投資を引き揚げるなど大きなリスクが懸念される。

 

まず、我々個人としてできることは、一人ひとりが身近にある化石資源の3R(Reduce, Reuse, Recycle) を実践することだ。

子ども作文教室でも折に触れて地球温暖化問題について話して行こうと思う。

 

 参考資料:日本経済新聞