接続詞の使い方は意外にも大変!
●日本語の中で、「接続詞はどういうコトバか」と問われると、
多くの人は普段ほとんど意識していないような気がします。
なぜなら、接続詞は「文と文をつなぐコトバ」で、それは鎖の
ような働きをしていると理解されているに過ぎないからです。
(しかも、……でも、何て言おうかしら?)
●しかし、辞書によるとこの接続詞は単語や・連語・節または
文を接続する言葉で、多くの人は学校時代に、順接の「そして」
や逆説の「しかし」というのを習った記憶があるというものです。
(そして、…、そして、えーと、…、あのー)
●人はコトバに詰まると、「そして」を連発しがちですが、会話
の中で、これが「えーと」と一緒になると、聞き手の方が次第に
落着きがなくなってくるようです。
●さて、この接続詞は実に多くの種類があって、その意味も
使い方もいろいろ様々で、時にどれがいいのか迷ってしまい
そうです。いま、「接続詞の種類」と「その機能」を分類すると
次のようになります。
<接続詞の分類>
① 論理の接続性
・「順接の接続詞」…「だから」系、「それなら」系
・「逆接の接続詞」…「しかし」系 、「ところが」系
② 整理の接続詞
・「並列の接続詞」…「そして」系、「それに」系、「かつ」系
・「対比の接続詞」…「一方」系 、「または」系
・「列挙の接続詞」…「第一に」系、「最後に」系、「まず」系
③ 理解の接続詞
・「換言の接続詞」…「つまり」系、「むしろ」系
・「例示の接続詞」…「たとえば」系、「とくに」系
・「補足の接続詞」…「なぜなら」系、「ただし」系
④ 展開の接続詞
・「転換の接続詞」…「さて」系 、「では」系
・「結論の接続詞」…「このように」系、「とにかく」系
<機能的な使い方の分類>
① 連続関係を表示する。
のために、そこで
② 文脈のつながりをなめらかにする。
しかし
③ 重要な情報に焦点を絞る。
このように、 すると
④ 読み手の合意をとらせる。
それで
⑤ 接続の範囲を限定する。
あるいは、 例えば、 要するに、一方、
ところが、しかし、また、更に
⑥ 文章の構造を理解する。
このように、要するに、従って, 例えば、具体的に、
なぜなら、 まず~、次に、第一に、第二に、更に~
<参考資料>石黒 圭著『文章は接続詞で決まる』より引用
●どうでしょうか。これらの全ての接続詞の「~系」の意味と
使わけは、なかなか簡単にできないかも知れません。そこで、
次回はいくつかの接続詞について、その使い方について考
えてみたいと思います。
次回に続きます。
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