尺八がうまく吹けなくて苦労するコボちゃん!
●ママは、知り合いのおばさんの男の子が、まだ五歳で
バイオリンを習い始めたのを知って少し焦ってしまいます。
家に帰ってその話をすると、おじいさんはとてもいい情操
教育だと賛成してくれました。
(五歳でバイオリンを始める)
ところが、おじいさんの考えていた情操教育は、全く別の
楽器で練習することだったのです。さあ、一体何だったと
思いますか。
それでは、その前に、この話は70話にあるので、まずその
内容を見ていきましょう。
<第70話の内容> ママ:まあ、五歳でもう バイオリンを?! おばさん:エエ パパ:なに?! コボに楽器をならわせる? おじいさん:ワシはさんせいだな 楽器をやると いうのは じょうそう教育にもいいし ママ:そうよねエ アタシもさんせい おばあさん:アタシも さんせい おじいさん:そうじゃない! いいか… *コボちゃん尺八を一生懸に吹こうとするけれ ど、フースカ フーズカという音が出るだけ でした。 パパ:ボク しらない
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●そうなのです。おじいさんの考えは、邦楽の楽器の一つ
である尺八を習わせることだったのです。これにはママも
おばあさんも、空いた口がふさがりませんでした。
(尺八は邦楽器の一つです)
●さて、邦楽器というのは江戸時代から日本にある伝統的
な楽器のことで、琴(筝)、三味線、尺八が代表的なものだ
といえます。そして、邦楽器は演奏ばかりでなく、礼儀作法
も厳しく教えられてきました。
(習い事の一つである琴)
●ところで、この70話の背景は、日本人の気質を鋭く見抜
いている点があります。それは西洋音楽(クラシック)に対
して日本人が憧れる反面、日本の伝統的な邦額を軽んじる
という風潮に対して、ある種の問題提をしているような気が
します。
●パパはそれを最も敏感に感じて、敢えて最初から最後
まで反対の立場をとっています。パパの「よせよせ そんな
必要ない」や「ボク しらない」という表現に、それが端的に
表現されているのではないでしょうか。
M.K 記す(2017.12..20)
次回に続きます。