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〜文学、お笑い、オートバイを愛する気高く孤独な三十路独身男の魂の軌跡〜 by久留米の爪切り

視界がぼやけていた。

パチンコ屋の音響が喧しく響き黄色い光だけが眩しく映った。肩を支えられたままよろぼい歩く。どうやらトイレに座らせて貰ったらしい。便器に顔を埋めゲップを吐くと焦点が定まって視界が少し戻った。結構汗をかいてる。どうやら僕はやはり酒は駄目らしい。体質的に無理みたいだ。ハイボールウヰスキー水割りウヰスキーロック、途中で顔が赤い事を指摘され、頭をグルングルン回して、デンプシー・ロール、其の時は自分の中でわざと大袈裟にやって構って欲しい気持ち、余裕もあったけど外の風に当たって暫くすると、僕は駄目になってしまった。それから公園で三回程盛大に吐いた。飲み放題コース4000円が口から外界へ戻されたんだ。ついでに涙と鼻水も出た。鼻から酸っぱい匂いがずっと漂って不快だった。臭い。水をガブガブ飲んだ。三人が相手方の女性陣を呪う声を薄ぼんやりした頭で聞いていた。公園に僕らの他に人はいなかった。四対四の合コンだった。終わって直ぐに解散した。三十代が三人に二十五歳が一人。四人とも美容業界で働いているらしく、まあ見た目はそんな感じ。話はいまいち噛み合わない。女性陣はしょっちゅう飲み歩いているって話をしていたから、僕だって飲めるぞとアッピールしようとしたのかな。やめておけばよかった。僕は滑っていた。二次会はカラオケー、的な声も女性から出てたけど状況が一変したのは二十五歳、彼女の発言が決め手になって。会計に女性から3000円、千円割引の値段徴収を伝えると、抗議の声を挙げたのが二十五歳。媚びを含んだ視線、甘ったれた声色で。且つ嫌味な感じで。

「えー?お金払わなくちゃいけないんですかあ、てかあなたたちいくつでしたっけ?」

会計は男性陣一人頭8000円となって、懐が寒いなあ。財布出すフリくらいして欲しかったものだなあ。皆げんなりして帰りたくなって解散。連絡先交換もしなかった。まあその時の僕は殆ど死人のようだった訳だけれども。家に帰ってシャワー浴びて布団に潜り込んだけど、大量に飲んだ水のせいか何度も何度も尿意が襲い、その度に僕はトイレに入った。

翌日。気分はまだすっきりしない。布団を干し、洗濯してコーヒーを沸かして飲んでパンを食べて、昼過ぎまで茫としていると、腹が減ってきた。めんちゃんこ亭原店に行った。日替りサービスめん、金曜日はもつ鍋めんちゃんこ、僕はもつ鍋が好きだ。嬉しかった。醤油味を注文した。美味しかった。疲れた胃腸に染み渡った。人生が、続く。

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