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〜文学、お笑い、オートバイを愛する気高く孤独な三十路独身男の魂の軌跡〜 by久留米の爪切り

安普請賃貸住宅<ザ・ハイツK>の一室。畳部屋に射し込む朝陽が、埃を際立たせて見せていた。男の虚室だった。みすぼらしい座椅子に腰掛けていた男の顔には、まるで漆喰みたいに表情がなかった。




男は空腹だった。




冷蔵庫には麦茶とマヨネーズ以外何も入っていなかった。珈琲豆も切らしていた。じっと動かないことでカロリー消費を抑えようと試みたが、もう、限界だった。




「ハンバーガー食おう!ついでに珈琲も買おう!もすっ!」







男は「モスバーガー 久留米小森野店」へ着いた。住所は久留米市小森野5丁目2-1、5号線沿いだ。







つばを後ろ向きにした緑色の帽子を被った女性店員氏に、「店内でお召し上がりですか」と尋ねられた。男は気の利いた台詞を吐こうと考えを巡らした。




「…あっ。はい」




男は特段思い浮かばず、甲高い頓狂な声で、その美人というには何かが足らず、可愛いというとお釣りがきそうな女性店員氏に、返答した。




モスバーガー340円、オニポテセット370円、合計710円を先に支払い、スポーツ新聞を手に取り、喫煙席に座った。









まず、氷の入った水とブレンドコーヒーが先に提供された。男は煙草を燻らせながら、スポーツ新聞を広げた。その姿は、単なるおっさんに過ぎなかった。






モスバーガーを頬張る。熱い。男は下側のバンズに接する左手親指を離しそうになった。おそらく摂氏240度くらいあっただろう。スライスされたトマトが大きく、ソースがたっぷり、ザクザクした玉葱の食感も素晴らしい。







男はオニポテも好きである。とりわけ「オニ」の部分が好きである。サクリとした表面の衣を噛むと、適度な塩気を感じ、それから顔を出す柔らかい玉葱に甘みがあり、おいしい。袋に二つしか入っていないのが希少価値を高めている。



二組いた先客は、男がセットを食べ終える頃には、両方とも店を出ていた。客は男一人だった。対して従業員は三名、この状況はつまり、うん、気まずい。




(…これは口コミなのだろうか)



男の心に疑問が生じていた。もすっ!

  











































<p><a href="http://tabelog.com/fukuoka/A4008/A400801/40027087/?tb_id=tabelog_1d63eebf0efea7ffb17d501dbc5ca39f9eb77bfc
">モスバーガー 久留米小森野店</a> (<a href="http://tabelog.com/rstLst/hamburger/
">ハンバーガー</a> / <a href="http://tabelog.com/saga/A4101/A410103/R8403/rstLst/
">肥前旭駅</a>、<a href="http://tabelog.com/fukuoka/A4008/A400801/R9813/rstLst/
">宮の陣駅</a>)

<br />昼総合点<span style="color: #FFD700;">★★★</span><span style="color: #A9A9A9;">☆☆</span> 3.4

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