ワールドカップで日本がカメルーンに勝ったことはもう何日か前の事だけど。


翌日の新聞記事を読んでからずっと考えていることがある。


その新聞記事には「本田のプレースタイルが変わる転機に父の言葉が

あった。」とのことで、彼がオランダのチームに移籍してから伸び悩んだ

時期に父からいわれた言葉が紹介してあった。


「野菜の卸の仕事をしている私がオランダに事務所を作ったらどうなるか。

自分のやり方より地元の人が何を求めるかを考えないと。外国人は点を

取ってチームを勝たせないと認めてもらえない」。


自分に視点を置くことは大切だけれども独りよがりではダメで、他者から

求められていることも意識しろという風に受け取った。


自分に置き換えても耳が痛い。


自分の信じるところを追求していれば、他人には分からなくてもしょうがない

と行動してきた。


目からうろこというより「目からうろこが落ちてく音が」聞こえた。

今日からワールドカップが始まる。


自分が熱心にワールドカップを観始めたのは’98フランス大会だった。


今から12年前。


自分の人生的にも勢いがあった。


仕事も忙しかったけれども、達成感とか充実感がいっぱいあった。


バブル景気はとうに消えて冷え込んでいたけれど、自分的には

バブルのような時期だった。


その頃から4年後どうなる?みたいな意識を持っていた。


4年といえば身の回りをまるで変えてしまう時間だ。


’02日韓大会の頃はまだ良かった。


マジメに生きて来すぎた路線を若干軌道修正して、割と楽しみながら

事に当たる余裕も持っていた。


落ち目は’06ドイツ大会後からか。


今はすでに将来中を生きていて、先の見通しというか希望的観測が

持ててない。


今日から’10南アフリカ大会。


4年後のブラジルの頃にはどうなってるんだろうね?

GWから入院していたウチの年寄りが退院して戻ってきた。


ガン末期でである。


高齢により病状の改善が望めないこと、放射線治療に耐えられない

等の理由からの退院で。


要するに最期は本人の望む形を取るのが最近の流行か。


しかし、病院にいたときと遜色の無い体制がすぐに敷かれる。


もう本人は口からモノを入れない生活だから、必要なものは24時間

点滴と酸素マスクくらい。


先週木曜の夕方に退院して、「お土産」として点滴10日分のダンボールと

一緒に帰ってくると、間髪を入れずに近くの介護事業所の職員がとりあえずの

点滴の扱い方の説明をしにやってきて。


在宅介護を見回りで監督している医者もきて。


翌日にはケアマネージャーと今後の介護方針を打ち合わせにきて。


基本的に週1の医者の巡回と週4の看護婦の巡回と。


「在宅介護」という言葉があるのは知っていたけど、まあ鮮やかな連携というか

考えてこなかった世界の事だけにただ脱帽する。


年寄りだから当然弱ってはいるけど、点滴だけで生きてる割には元気だと

思う。


人間がなかなか死ねない世の中だ。


今日は日曜だったからそういったサービスの無い日だったんだけど。


心配して電話を掛けてきた介護事業所の方がいた。


素晴らしい。


地方だからこうなのか、首都圏でも今回のような手厚いサービスを受けることが

できるのか。


自分には地方の「ヌルさ」が無理だと思っているんだが、やっぱり地方のほうが

人間として生きやすいのか。


自分にも生活もあるし将来もあるから、何時までもここにいるわけにも

いかないけど、なかなか帰るタイミングがむずかしい。