ロックとオペラの発声の違いとは? | 音域を伸ばしたいヴォーカリスト必見!1年以内にあなたの音域を倍以上にするボイストレーニングを伝授します!

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.ヘヴィメタルのハイトーンボイスに特化したボイストレーニングを受けてきた著者が高音域発声に特化したボイストレーニングをお教えします。

こんばんは‼︎

 

ヴォーカリスト兼ボイストレーナーのKです。

 

 

久々の更新ですが。。。

 

改めて。

 

あけましておめでとうございます。

 

基本不定期更新の当ブログですが今年もマイ

ペースでやって行こうと思ってます。

 

 

さて、今回の記事のテーマです。

 

 

オペラとポップスの発声の違いについて解説

して行こうかなと。

 

この記事を読まれてる方ってロックやポピュ

ラーミュージックを趣味として嗜んだりされ

る方がほとんどでしょう。

 

中にはご自身で演奏されてる方も多くいます

でしょう。

 

ではそんな方々にご質問。

 

オペラは聞かれますか?

 

天才気質のミュージシャンが多くいるポップス

、ロック界隈ではあまり馴染みのないジャンル

ですが実はメタル業界ではオペラ出身の歌手は

そこそこいます。

 

世界的に見れば・・・

ですけど。

 

一聴してみると全く違う二つのジャンルのよう

に思われますでしょう?

 

オペラは歴史も古いし敷居の高いイメージもあ

ります。

 

歴史を遡れば数百年以上の歴史があるのは誰で

もわかります。

 

だからこそその歴史の長さに圧倒されちゃうん

です。

 

一方ロックは?

 

ロックやメタルと言ったジャンルは遡っていっ

てもまだ100年にも満たないジャンルです。

 

オペラは高尚でロックは低俗?

 

オペラをはじめクラシックって音楽は中世のヨ

ーロッパの貴族が好んで聞いていた音楽です。

 

ロックの起源はカントリーミュージックやブル

ースと一般市民や貧困層でも比較的馴染みのあ

る音楽がスタート。

 

聞いていた層が違うだけ。

 

では貴族の耳は高尚で一般市民の耳は低俗なの

でしょうか?

 

そんなことはないと僕は思いますけどねえ(笑)

 

現代社会ではそんな垣根は取り払われつつありま

す。

 

誰でも好きな音楽を聴けるし演奏もできます。

 

なので改めてその二つの音楽ジャンルの発声の違

いについて解説して行こうかなと。

 

極論を先に述べますと発声のノウハウに違いこそ

あれどちらも極めていくには相当な修練と感性が

必要です。

 

 

その具体的な違いについて述べていきます。

 

一聴するとまるで畑違いのような音楽ジャンルの

ロックとオペラですが実は結構似たところもあり

ます。

 

ご興味ある方はお読みください。

 

 

では早速本題です。

 

 

結論から先に述べますね。

 

 

オペラは体全体を楽器と

して使う‼︎

ロックは口先の響きを主

な楽器として使う‼︎

 

これです。

 

ロックとは記載しましたがこれはマイクを使う

ポピュラーミュージック全般の歌手に共通する

お話です。

 

まず、この二つの音楽ジャンルの決定的な違い

を考えてみましょう。

 

聞いている分だけではわかりづらいかもですが

・・・・

 

オペラは基本、肉声のみで歌います。

 

ポピュラーミュージックの歌手は基本、マイク

を使います。

 

これが最も大きな相違点。

 

ご自身の肉声のみで大きな声量と美しい母音を

練り出す必要のあるオペラ歌手。

 

ボリュームはマイク(機械)で補正ができるた

めさほど大きな声量も美しい母音もを求められ

ないのですがその代わり歌詞をしっかり伝える

事が必要なポピュラーシンガー

 

少し乱暴な切り分けをするとこんな感じ。

 

 

なのでオペラ歌手は人体の理に叶った理想的な

発声を極めていく必要があります。

 

 

上記のアンザッツで解説しますね。

 

人間の発声は低音から高音に向かうほど共鳴腔

は頭頂に向かっていきます。

 

胸腔(2)→口先(1)→鼻根(3b)→眉間(3a)→

おでこ(5)→頭頂(4)

 

この人体の自然なリフトアップ構造の共鳴がオ

ペラの基本です。

 

この共鳴腔を使うのが最も自然かつ、効率的に

声を響かせることができますからね。

 

この発声を芸術の域まで昇華させた究極系がオ

ペラです。

 

ただこのリフトアップ構造で発声していくとど

うしても中高音域では歌詞が聞こえにくくなり

ます。

 

そして声質は裏声よりのマイルドな音質に変わ

ります。

 

これは歌詞というよりも歌声そのものの美しさ

を楽しむオペラならではかなと。

 

音楽的には正しいですかね。

 

歌詞があるパートって歌い手だけでしょう?

 

歌い手も歌詞の正確な発声よりも美しい発声に

最も注力します。

 

音楽を楽しむと言う意味では歌詞はおまけ程度

の存在かなと。

 

ではロックをはじめとしたポピュラー音楽はど

うでしょう?

 

マイクを使うため音声表現的な美しさよりも高

音域まで歯切れ良く歌詞(言葉)を発声する事

でよりそのジャンル的な歌声になります。

 

音声的な美しさを多少犠牲にしても歌詞をリス

ナーに聞き取りやすくする発声が必要。

 

そしてこれはマイクがあるからこそできる技術

でもあります。

 

なので必然的に中高音域においても最も使うア

ンザッツは(1)です。

 

言葉はアンザッツ(1)でつくられますからね。

 

ですが人体構造から考えればこれは当然不自然

な発声です。

 

本来、アンザッツ(5)(4)を響かせる裏声の高音

域で無理やり(1)を鳴らしにいくわけですから。

 

声量は落ちますし内耳で聞いてる分にはちゃん

と鳴っていない感覚にもなるでしょう。

 

ノイズ混じりな声になる部分もあります。

 

だけどそれで良いのです。

 

なぜなら。。。

 

マイクがその音声を増幅してくれるからです。

 

中高音域においても決して歌詞をおざなりにし

ない。

 

そのために必要なのは子音、破裂音を正確にア

ンザッツ(1)で発声すること。

 

さらに言うとマイクは正しいアンザッツ(4)(5)

の発声よりもこの音声の方を大きく増幅してく

れます。

 

マイクに密着してるのは唇ですからね。

 

遠ければ遠いほどマイクは音を拾わなくなるそ

の特性を考えれば至極当然のこと。

 

おでこや頭頂に共鳴させた声よりも唇に響かせ

る声の方が当然大きく増幅されます。

 

これがオペラとロックの発声作法の違いです。

 

とは言えロック歌手にアンザッツ(4)(5)は不要

なのか?

 

と言われればそれは違います。

 

中高音域でアンザッツ(1)を使いこなすにはま

ず正しい発声でアンザッツ(3)(4)(5)の裏声を

しっかり出せるようにしておかないとできま

せん。

 

なのでボイトレの段階でここはしっかり履修す

る必要がありますね。

 

普通に発声ができるようになってから改めてマ

イクが拾いやすい音声を選択しなおすんです。

 

これは中高音域を裏声で滑舌よく歯切れ良くさ

らに怒鳴るように歌う練習が効果的。

 

尚且つ子音、破裂音が多く登場する洋楽のロッ

ク、メタルを歌うのがおすすめ。

 

中高音でおでこや頭頂に抜けて裏声っぽく柔ら

かく響いていた歌声が徐々に変わってきます。

 

中高音域でアンザッツ(1)が鳴り始めると中低音

域でも音質が軽くなってきます。

 

地声をさほど使わなくても十分にマイクが音を

拾う事ができる発声ポイントがわかってくるん

ですよ。

 

それはアカペラで歌うと日常会話程度のボリュ

ームの発声です。

 

これが僕が師匠から教わったシャウト唱法の基

礎ですね。

 

 

では今回は以上です。