「姿勢構築10の喪失」
自分の自然な姿勢を崩してしまう10の条件をあげてみる。
この10項目を消していくことが、自然でその人にとっての正しい姿勢を作る。
ただし、正しいからといって美しいとは限らない。
しかし、自然が一番美しいはず。
ならば固定的な美観を破壊したうえで正しい姿勢というものを考える必要がある。
1、無意識のボディランゲッジ
2、アイドル・パフォーマンス
3、ディフェンシブ・スタイル
4、調整の味覚
5、無自覚の骨格
6、長時間の同じ姿勢
7、好きなスポーツ習慣
8、避圧姿勢
9、素質とエクササイズのギャップ
10、歩かないこと
の10項目だが、どう思われるか。
1、無意識のボディランゲッジとは、社会や環境との関係から自分の立場を無意識に主張する態度から出来上がった姿勢などで、東京を歩く姿勢と、岡山の大福、千葉の浦安を歩く姿勢は違うだろう。これは出身地や身についた文化形式の差だ。
2、アイドル・パフォーマンスとは、世代的、世俗的な習慣的行動に伴う姿勢の作り方で、美空ひばりだったり、浅岡ルリコだったり、松田聖子だったり、幸田來未だったり、各時代に応じたモデル歩きで現代では、両足の運びを一直線上に乗せようとしたりだ。
3、ディフェンシブ・スタイルとは自分の弱いところは表面に出さないようにしようとする姿勢。胃が弱い人が背中を丸めて胃を守るために胸椎をまるめていったりする。
4、調整の味覚とは、頭ばっかり使う人間がミルクティーや甘いものを好んで食べるために、腸管が緩み腹筋に投影されて腹筋が伸びてしまうがゆえに、スウェーバックの姿勢になってしまったりのことだ。もともとやる気の起きない人が辛い物を好んで食べて発奮させるがゆえに、無駄な疲労感から背筋が働きにくくなったりする。
5、無自覚の骨格は、もともと人間には生理的弯曲というものができるはずで、腰椎の前弯、胸椎の後弯、頸椎の前弯というものがある。通常だったらこの3つの弯曲がつながってS字状になっている。この形成をいかに取り戻すか、もしくは作り上げるかが正しい姿勢へとつながるものなのに、自分のS字状の脊椎が自覚できておらず、無目的に姿勢を意識的に作ってしまうこと。実際は重力との兼ね合いから作られるものだ。無駄に意識してしまうと、余計にこのS字状を壊す。
6、長時間の同じ姿勢
7、好きなスポーツ習慣
10、歩かないこと
はもともとの姿勢を特殊動作によって癖をつけてしまうこと。
9、素質とエクササイズのギャップは、もともと運動したことのないような人が、何かを気にして急にあるいは取りつかれたように運動を始めること。運動したことのない人が運動して鍛えていく際に決定的に運動経験者と違うところがある。それは「加減」だ。若い時なら運動すればするほど鍛えられるという状況がある。しかし、アラフォー過ぎてホットヨガ行ってから、ジョギングして風呂でも入ったら足がつる。筋トレやってゴルフ練習して、フットサルをする。ただ、疲労が残るだけ。疲れるとさらに運動が足りないのだ、と負荷を増やしていく。とにかく加減がわからず抗重力筋の過労から姿勢が崩れていく。自分の形を維持するには、「休息」を知らなければいけないのである。
以上が「喪失の10ヶ条」。
喪失を食い止めずして獲得はない。
よく見ると8がない。
(知恵から始まる治療の極意「知識炎上」 Vol.3 岡根知樹著より)
2015年 岡根知樹 6月のセミナー
6/14 臨床スラッキング療法 腰椎・仙骨・骨盤①
6/18 静岡療術養成学院
6/21 CKTI/CKTP実技試験
6/27 イントロ講座
6/28 筋スラッキング療法 部位別B-2
2015年 岡根知樹 7月のセミナー
7/5 キネシオテーピング法 基礎講座
7/12 臨床スラッキング療法 腰椎・仙骨・骨盤②
7/19 キネシオテーピング法 部位別④
7/25 イントロ講座
7/26 筋スラッキング療法 初級