タイトル通りです。

半分業務連絡です(笑) 


ホンダのレーシングパーツでY部品ってのがあることはご存知の方も多いと思います。

今回はそんなYパーツの中でもCS50用のYカムについてやってみます。



 その前にカム関係おさらい。


私が6vカムにハマった当初の記事。

まだおんなじようなことしてます(笑)

やはり古いカムは美しいです(ヤバいな(笑))



 こんなことも。

どんだけやってんだ(笑)



 このとき初めてYカムに出会ってます。



そして以前もやってるカム祭りの様子(笑)

今見ると若干怪しいとこもありますが…

ヘンタイですね〜

 


 


 

 

 


 


 


JK カムを新品で手に入れた時の記事。

その後ゴミ太郎エンジンに使いました。

 



つい最近手元にやってきたYカムがこちら。

 



さてさて、遠い日のことは置いといて。

今回は改めて手持ちのYカムを簡単に見直して視たいと思います。



【Y部品について】

Y部品は正式名称呼称なんです。

パーツリストにもちゃんと載ってます。


これはCS65、50のパーツリスト。


ほら、ついてますね。

こちらはリターン用シフトドラム。追い番は810と600がありますがその区別は不明です。


こちらはハンドルとワイヤー類。
追い番は810、820、670、671と様々です。
通常は000,010,020…となるところですからまぁ別格ってとこでしょうか。

ちなみにハンドルのとこに機種コード042ってのがありますが、普通の機種コードではないようです。
CYF130用らしい。
F130はCS65のコードで、それにCYが付いてますから、CYキット専用の機種コードなんですね。



【各種初期横型カムシャフト パーツリストから】
まずはCS50,65のパーツリストを見てみましょう。


最初に断っておきますが、このパーツリストにはYカムの情報はありません。

CS50は初期には14101-040-000、つまりC65の純正カムを、その後CS65用の035-000や035-010を採用したのですね。
スポーツモデルなのに最初はC65純正カムだったのが不思議です。
私のイメージでは040カムはそんなハイカムではありませんが、もしかするとド初期の追い番000は何か違うのかもしれません。
機種コード035のカムはその後JKカムに繋がっていきますから純正のレーシングカムの走りと言えますね。



当然この頃ですから旧JISです。
90083-035-000が旧JIS、追い番010が新JISです。


旧JISの固定ボルトを使っていた頃のカムをざっと調べてみます。


こんなとこ。


この中でSS50だけが追い番610など別の流れです。

ただ、見た目はただのJKのようで。
後ほどスーパーカブファイルにも記載されてますが、035カムの輸出向けが追番600系のようです。
リフト5.3ミリ、オーバーラップを大きくした、ホンダ純正ハイカムのスタンダードですね。


某ブログから(笑)
追い番613。
コイツは新JISです。
今JKカムって言えばこの辺でしょうね。




【ホンダ横型用のYカムについて】
やっと本題…のお勉強(笑)

早矢仕でY2カムってのが出てたこともあり、いろんな情報が錯綜してます。
中にはJKカムがYカムだと誤認されてることもありそうですが、Yカムは別物です。
そんなとこを資料から紐解いていきます。


まずはスーパーカブファイルから。





Yカムの中番以降は035-810と記載されています。



これがYカムとされるカムの写真。
古い純正カムの特徴である、カムスプロケット座面のフライス加工が分かります。
山は凸でハイカムの特徴ですが、形も明らかに違い、小判型してます。




次に、CS50現役当時のチューニング記事。
これは参考になります、

こんな資料の中に記載があります。



このページにありました。

純正Yキットのカムはやはり035-810とのこと。

そしてバルブは純正より1ミリ短いとのこと。
これはオーバーラップが大きいことによる、排気上死点でのチッピングを防止するためですね。


以下暫くはオマケでこの記事の最後まで。

キャブやオイルラインの加工、ミッション、クランクシャフト、ハイギアードのクラッチ、ジェネレーター、車体周りまで、当時の部品について色々書かれており興味深いですね。








【Yカム 現物とその他カム比較】
やっと現物確認です。

久しぶりに6vカム祭り(笑)
過去のは預かりものもあり盛大でしたが、今回は手持ちの部品だけなんで控えめです。

純正ハイカムだけ出してきました。

左からYカム二本、CS50カム、JKカム二本(S80、Y2)です。
Yカムだけは仕上げが全然違うのがおわかりでしょうか。


山の形を見ていきましょう。


インテークから。
Yカム。
小判です。
 

これもYカム。
小判です。


CS50。
おにぎりです。
 

S80。
おにぎり。


Y2。
おにぎり。


オーバーラップ部も同じ順で見ていきましょう。
Yカム。


これもYカム。


CS50。


S80。


Y2。



続いてカムスプロケット側からみていきます。

この角度からはYカム二本だけ、ベース部がキレイに加工されているのが分かりますね。
左から2本目はRPと打刻されており、多分社外品として瑠されたものと思われます。

また、CS50だけがオイル穴が直線に並んでます。
これも時代とともに変わっていってると思われるポイントです。


カムスプロケットの座面、左から3本、旧JIS固定のものだけは仕上げがキレイです。
性能に関係しないところは省略されていったことが分かります。


Yカム。


Yカム。


CS50。


S80。


Y2。



リフトを確認。
YカムはJKと山の高さは大差ないです。
CS 50は5ミリ、YとJKは5.3ミリです。


排気上死点でのバルブクリアランス確認。
たペットクリアランスを゙適当に調整して、バルブスプリングは無しでカムだけ順次入れ替えていきます。



排気上死点でバルブ同士が一番近くなるときのクリアランスを゙測定。
ヘッドやバルブの組み合わせで多少数値は変わるはずなので同じヘッドでみるべきです。



結果。

JKはまだまだ余裕です。
Yカムがキツイのは分かっていましたが、意外とスーパーストリートもオーバーラップがきついですね。
ロッカーアームとの接触箇所が変わっていきますから立ち上がりのキツさでそうなるのかと。


武川カムたちとYカム(左)を並べてみました。
真ん中がスーパーストリート、右がレーシングB。


レーシングBと並べるとカム山の雰囲気が近いですね。
JKカムの流れでスタンダードやスーパーストリートが、Yカムの流れでレーシングA/Bやウルトラが開発されたのでしょうか。



ま、そんなことで、写真だけでおなかいっぱいですが、Yカムはやはり違うぞ、ってことでした(笑)