定年を迎え、武邦彦調教師(70歳)が24年間の調教師生活
最後の日を迎えた。管理馬6頭が出走。このうち、阪神2Rで
四男・武幸四郎騎手騎乗のエーシンウォーマンが勝利し、
これが調教師としての最後の勝利となった。
武邦彦調教師は1938年10月20日生まれ、京都府出身。
57年に騎手としてデビューし、72年にはロングエースに騎乗し
日本ダービー初制覇。翌73年にはタケホープで菊花賞を、さらに
76年にはトウショウボーイで有馬記念を制するなど数々の大レースを
制覇し、『ターフの魔術師』の異名をとった。騎手として1163勝の
成績を残し、85年に調教師免許取得。代表管理馬として、三男・
武豊騎手が主戦を務めたバンブーメモリー(安田記念・
スプリンターズS)や、四男・武幸四郎騎手がJRA初勝利を
いきなりGIIで飾ったときのコンビオースミタイクーン(マイラーズC)、
朝日杯を勝ったメジロベイリーなどがいる。JRA重賞はGI3勝を含む
18勝、通算成績はJRA4193戦375勝。
このうち、武豊騎手騎乗で137勝、武幸四郎騎手騎乗で85勝を
マークしている。
武邦彦調教師のコメント:
「あまり終わりという感じがしません。今日も出走馬がたくさんいて、
行ったり来たりと忙しかったため、もうしばらくしてから阪神や京都に
仕事で行くことがないと思うと実感がわくかもしれません。
競馬を見るのが大好きですので、今後も時間があれば、
競馬場に行きたいです。競走馬はきれいですし、競馬は素晴らしいと
思います。思い出はGIを3勝しましたので、その馬はもちろんですが、
その他の未勝利の馬も含めてすべて良い思い出が一杯です。
悔いはありません。馬主さん、厩舎スタッフや競馬サークルの皆さんに
優しくしていただき、良い人ばかりでした。
今後は、競馬を騎手になったつもりで見ていきます」
【武豊騎手から武邦彦調教師へのコメント】
「長い間ご苦労さまでした。
これからはゆっくりと競馬を見て楽しんでもらえたらと思います」
【武幸四郎騎手から武邦彦調教師へのコメント】
「お疲れさまでした。寂しいですけど、これからも時々
応援に来てもらいたいです。競馬が趣味の人ですから、
これからも競馬を見ていると思います」