4ピースアジングロッドの作成_その1 | ミンバのロドビフ記録

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12月は忘年会シーズン+家族内の連鎖的風邪により月初からのほぼほぼずっとグロッキー状態でした。ブログも完全に停止状態でしたので、頑張って溜まった記事を更新していきます。

 

年末年始の予定のやり取りを中学の友人としていたら、帰ってくるならアジング行く?となり、「じゃぁ竿切るわ」と急遽、飛行機で持ち帰れるようにアジングのパックロッドを作成することとなりました。それが12月10日。

 

そこからすぐに作成開始すればよかったものの、アジングロッドの前に進行していたエリアトラウトロッドがあり、風邪気味の体では同時進行するのが、体力的にも頭のリソース的にもしんどくて断念。唯一、作成に時間のかかるフード部のみ制作し、あとは23日から実家に帰る28日までの5日間で一気に仕上げる形になりました。

 

まずはフードの作成。ここのところフルスクラッチで作ることが多かったけどもその時間的の余裕がないので、久しぶりにDPSリールシートのパーツをベースにカーボンロービング補強したフードを作成しました。

まずはナット部分の凸凹を木工旋盤に付けた軸付き砥石に当てて、フラットに。

次にリールフードの金属部からはみ出ている黒いプラスチックの部分を同じく旋盤にて削り落とします。

このあと、ヘアドライヤーでガンガンに加熱して柔らかくしてからFUJIのマークのところにマイナスドライバーを押し込んで金属のリールフードから内部の黒いプラスチックのパーツを押し出します。この作業、いつも上手くできなくて傷を付けたり、変形させたりするのであんまり好きじゃないです。。。押し出した後に、FUJIのマークの部分はけずって平らにしておきます。

 

抜き出したパーツをDPSリールシートにセットします。このとき、今回は初の試みとしてリールナットとフードが一体型になるように上の写真のように、1つのリールフードとリールナットを隣接させて設置し、リールフードの金属部と嵌合いの部分にシールテープを巻いて保護します。そしてリールフードとリールシートの隙間には油粘土を詰めて、隙間からエポキシが染み出ないようにします。

 

この状態でまずはカーボンロービングで全パーツをマキマキ。カーボンロービングは要所要所で瞬間接着剤をスポットで打ち固定しながらあまり過剰に巻きすぎないように丁寧に巻きました。

 

そしてエポキシコーティング。このときエポキシ液の中にカーボンパウダーを練り込んで黒色に。そのカーボンパウダー入りエポキシ液をリールフードに塗る際に、嵌合の部分も覆うように多めに液を載せ、ナットとフードが一体型になるように祈りながら、、、(笑)固めてみました。結果無事成功。

 

硬化後、一旦外して表面や端を旋盤で削って整えて、エポキシコーティングを3度ほど繰り返して十分な強度のリールフード、ナットを作りました。

 

そして23日から、クリスマス返上で一気に作成。グリップのデザインに拘る暇はなかったので、宵姫天風といえば聞こえは良いけど、単にカーボンパイプを切っただけのグリップにすることに。

 

ただ最終的に地味に手間はかかる感じに。。。

 

手持ちのカーボンパイプで使えるのは外形18mmと15mmのツヤ有り、無しの4パターン。この内ツヤ有りの18mmはほんの僅かに18mmよりも太いため、DPS16のリールフードが引っかかって入りません。ただ、太さ的にはリールフードとの段差も気にならず、EVAやコルクでグリップを入れずとも握りやすく作れます。

 

一番手抜きで作るならDPSリールシートを切って、作ったリールフードにはめて、内径15mmのカーボンパイプをその中心に通せばいいけども、リールフードからの落差が大きくなるので非常にグリップが悪くなります。以前作成した軽さだけを追求した以下のロッドで経験済み。

 

というわけで一番太いカーボンパイプでどうにか作ることを決定。

リールフードが引っかかるのはセンターラインを合わせるための出っ張りのせい。なのでこの出っ張りが入る溝を彫ることにしました。

そしてその溝を埋めて、且つスクリュー部を固定するために外形15mmのカーボンパイプを必要な部分だけ切り取るようにして加工。

 

切り取った部分はこの写真のようにはめて再利用。こうすることで隙間なくきっちり外形18mmのパイプと合わさってくれました。

 

作ったグリップ類のパーツはこんな感じ。

 

トップのワインディングチェックは道具箱の中を転がっていたマタギのD16-FR8を使い、ボトムはFujiのWCS16のプラ製のものを利用することに。

 

 

 

グリップが決まったのでここからブランクの加工。用いたブランクはAJX5917B。夏にトラウトロッドを作った時に一緒に購入していたものです。

 

まずはチタンティップの加工から。吉見製作所の、形状記憶合金テーパーのチタンティップ、1.5ー0.7、210mmの物を使用。今までは15cmくらいの長さにすることが多かったのだけど、何を血迷ったか今回は19cmのロングチタンティップにすることに。。。まずはチタンティップの太い方から1cmほど切り落として、次にブランクスへの差込口を1cmの長さでテーパー加工。

このとき、ブランクスの内径加工に用いるドリルビットと同じぐらいのテーパーになるようにしました。加工はダイヤモンドヤスリをセットしたミニ旋盤にて。熱を帯びるので水を湿らせたキッチンペーパーを押し当てながら削りました。手作業で削ってた頃と比べると雲泥の差で簡単に加工完了。

AJX5917はトップから3cmのところで切断し、内部をドリルビット

で加工してまっすぐ接続できるようにしました。接着はメタルロックでクイックに且つ強固に。

 

接続部はカーボンロービングにて補強。

 

ブランクスは根本から20cmを切り落として使用。グリップのカーボンパイプとの固定にはカーボンワッシャーを使いました。

 

太さの足りないところはカーボンロービングを使って嵩増しし瞬間接着剤でガチガチに固定。そしてブランクスとの固定にはエポキシ接着剤にさらにカーボンパウダーを練り込んだものを使いました。強度的に上がるかわからないけど、カーボンパウダーを練り込むと粘度が一気に上がるのでガッツリ固定したいときには、好んで使っています。もしかしたら強度落ちてるのかもしれませんが。。。

 

グリップの固定ができたら、次は切断。機内持ち込みサイズギリギリを攻めて、且つトップからの長さをできるだけ長く取ろうとした結果、均等な長さではなく、トップと根本のブランクスが55cm(フェルール含む)、真ん中の2本が40cmほどの長さになる変な4ピースになりました。

 

そしてここから地獄のフェルール加工が始まりました。。。長くなったのでここまで。。。