まど・みちお | 山内恵介(大学受験 数学教師)のブログ

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以前に「おんがく」という詩をご紹介した
まど・みちお氏が,先日他界されました。

木下牧子さんが作曲されたアカペラ曲に
「うたをうたうとき」
という曲があり,これもまど・みちお氏の作詞です。

もし合唱に興味がありましたら
こちらのCDをお勧めいたします。
「おんがく」「うたをうたうとき」が両方とも収録されています。

日本合唱曲全集「祝福」木下牧子作品集

1500円弱という安さで,日本最高峰のアカペラ演奏が堪能できます。
「おんがく」や「うた」といった,目にみえないものに対するいとおしい気持ちが,
芳醇なハーモニーに乗って伝わってくるでしょう。
この合唱団は,音だけでなく「ことば」を本当に大切にしていて,
個人的に大好きな合唱団です。

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目に見えるものは,その視覚的な情報が強烈であればあるほど,
それのみが印象に残ってしまいます。

しかし,本来そのものが持ち得るものは,視覚に訴えるものばかりではありません。
五感を研ぎ澄ませば,そのものからもっと多くのことが感じ取れます。
二度目,三度目には,一度目とは全く異なった印象をもつことも。


英語で音読を何回も繰り返すように,
数学の問題も何度も解いてもらいたい。
でも,「記述」なしにはできない教科ですから,
時間的な制約から,何度も同じことはできないでしょう。

だから,1つの問題を解き終わったら,必ず
「今の問題は何を自分に伝えてくれたのか」
を,問題文とその解答を眺めつつじっくりと味わい,
自分の中に落としこんでほしいと思います。
簡単な問題も,難しい問題も。

それを行った上で,2回目に解いたときは,
まるで自分がその世界を表現する「演奏者」のような感覚になるはずです。
そうすれば,その印象はもっと強烈に自分自身の記憶に刻まれます。
そして,まったく別の機会で,その知識を使う場面が訪れたとき,
電撃が走ったように「あ・・・これは・・・!」と感じ,
それを再現すべく体が勝手に動く。
初めて出会う問題においても,色んな記憶がよみがえり,
そのどれを使って答案を創り上げるか思案する。
そんな状態を作れたら理想です。


「理論的」と「感覚的」
相反する2つの感覚がミックスされ,形となるのが数学だと私は思っています。
それを楽しいと思うかは別ですが,
せっかく学ぶのですから,数学を通じて,ぜひ自分の成長に繋げていってほしいですね。