ご自身で会社を経営している方や個人事業を営んでいる方は事業所得と税額を自分で計算し、税務署へ確定申告を行う必要があります。この申告は青色申告で行うことが一般的ですが、白色申告で行うこともできます。経理に不慣れであまりその作業に時間をかけたくない場合や個人事業を立ち上げたばかりで売り上げがまだ少ない場合には、白色申告で申告した方がよいケースもあります。

白色申告とは青色申告とともに確定申告の方法の1つです。事業所得の申告においては事業で得た利益と経費を帳簿につけることが求められるのですが、青色申告では簿記に従った帳簿付けが要求されるのに対して、白色申告はそのような帳簿付けが不要であるのが大きな特徴です。課税対象となる事業所得は、簡単に言えば1年間の総売上から事業にかかった経費を差し引いたものとなりますが、簿記に従った帳簿付けが不要な白色申告ではこのような簡単な計算によって求めた所得を申告するだけでもOKとなります。

青色申告のように簿記に従って帳簿付けする場合には、事業で発生した全ての取引を借方と貸方に区分する仕訳を行うことが必要になるなど、専門知識が必要になり作業も複雑になります。白色申告ではこのような複雑な帳簿付けが不要であることから、簿記の知識があまりなくとも申告を行うことができ、申告のための作業がかなり簡単になります。

しかし、帳簿付けが簡素化されている分、白色申告では青色申告では認められているさまざまな特典を享受することはできません。その最たるものは特別控除です。青色申告では最大65万円の特別控除が認められており、計算された事業所得から無条件に65万円を差し引いたものを課税対象額とすることができます。課税対象額が65万円分も減ることになりますから、それに応じて税額も下がることになり節税面でのメリットがかなり大きいです。

また青色申告では赤字が出た場合に翌年度以降にその赤字を繰り越すことができますが、白色申告では赤字を繰り越すことはできません。ある年度に赤字が出ても翌年以降の黒字と相殺することができないため、この点でも青色申告と比べて節税面で不利です。

白色申告は経理や申告に関する作業がかなり簡単になるのがメリットですが、税金面でのメリットを享受できないという大きなデメリットもあります。事業立ち上げ時などできるだけ本業に時間を割きたい場合などに白色申告制度は有効ですが、事業が軌道にのって安定的に売り上げがでるようになれば青色申告で申告することを検討すべきでしょう。
税金は正しく納めなくてはなりませんが、逆に納めないことを正しく行うことも大切です。国の税収が少なくなっていることから、税を巡っての様々な施策が検討されており、そのことはそのこととして重要ですが、現在の制度で納めるものと納めなくても良いものをきちんと掌握して、正しく対応しないと、国の政策にも影響しかねないからです。

そこ青色申告による控除の関係ですが、様々なものが対象となっているので、まずはそのことを掌握する必要があります。第一に、青色申告をすることによる控除です。帳簿関係を整備して、正しく記帳することが前提ですが、それを行うこととし申告すれば年間65万円が控除されます。

第二に、専従従業員として配偶者などを登録しておけば、その人に支払った給与などは経費として認められます。多くの方が96万円という数字を意識して支払っていますが、市区町村などで取扱いの差が出ることはあるものの、総じてこの金額であれば、他のことへの影響がないためです。

第三に、様々な支出を税の対象から外して経費として計上することが認められます。サラリーマンが個人所得の中で交通費を経費として認められるのは、医療費の関係で通院とか入院したときくらいですが、個人事業主として登録して青色申告をすれば、参考書を買いに電車で出かけたときも、お客様のところへ商談に出かけたときの交通費も経費として取り扱えます。同じように書籍も仕事に関係があるものであれば、経費で処理できます。

その他では、光熱費で、電気代や通信費なども事業に関わるものであれば認められます。電気代は、自宅のものであっても、一部屋を仕事用の部屋として使っているような場合は全体の㎡数と使っている部屋の関係で按分したりして計上することも可能です。通信費も仕事とプライベートが区分できるのであれば仕事分の計上は可能です。

交際費も計上することができますが、やってはいけないことは家族での外食分を計上したりすることです。これはお客様との会食などを認めるものだからです。それならば、勘定費目にある福利厚生費を使おうという人がいますが、たとえ専従従業員ということで従業員という名称がついていたとしても、家族相手の福利厚生費は税務署では認めてくれませんので、注意が必要です。

万が一、事業が赤字の場合、赤字を確定申告し、他の所得分と相殺するような形で税金の対象が減るということもあるので、まずはしっかりと申告することが大事になります。
確定申告をする際に有利な青色申告ですが、書類の書き方などに抵抗があって踏み切れない人がいます。ですが、基本さえ覚えたなら誰でもできることです。税務署は税金を払ってもらうことが究極的な目的ですので、専門家しかできないような難しく複雑なやり方を求めることはしないものです。そのようなことをしたなら税金が減るだけだからです。ですから、確定申告の基本は決して難しいものではなくその中の青色申告においても同様です。少しの努力ですぐに書けるようになります。

まずは青色申告承認申請書を提出する必要があります。今の時代は国税庁のHPからダウンロードできますので簡単に手に入れることができます。提出するには期限がありますが、青色申告したい年の3月15日までと決まっています。または業務を開始した日から2ヶ月以内です。このほかにも決まりがありますので注意が必要です。

青色申告をするには青色申告決算書を提出する必要がありますが、これは損益計算書、損益計算書の内訳2種類、貸借対照表で構成されています。損益計算書は普段から帳簿づけをすることで容易に作成することができます。この中で見慣れないものとして減価償却費というものがありますが、これは高額の品物を購入したときの経費の扱い方です。例えば自動車を購入したことを例にとりますと、自動車は200万円くらいしますが、200万円をすべてその年の経費にしては正しい会計処理とは言えません。その200万円を数年にわけて経費にする方法が減価償却という計算方法です。その明細を青色申告決算書に記入します。

貸借対照表は複式簿記で帳簿づけをしていますと容易です。今の時代は会計ソフトがありますのでこれを利用するなら提出する書類はすべて作成するようになっているのが普通です。

損益計算書についてはほとんどの人がすぐにわかりますが、貸借対照表になりますと不安になる人がいますが、書き方はそれほど難しいものではありません。貸借対照表は左側に資産を書き右側に負債と資本を書きますが、わかりやすく説明しますと、左側は「資産をどのように運用しているか」を示し、右側には「資産をどのように調達しているか」を示しています。貸借対照表を理解することは経営にも役立つことです。

確定申告書には種類がありますが、普通は確定申告書Bを使います。確定申告書は一見すると複雑に見えますが、実はとてもよくできていて上から順番に記載していくと自ずと税額が算出されるようになっています。ですから、各項目に書いてある説明を丁寧に読むことが大切です。もし、わかりにくいところがありましても今の時代はネットで解説してくれるところがありますのでそれらを上手に利用することが大切です。
確定申告には白色申告と青色申告があり、「青色申告のほうが節税になる」と知っている人でも白色申告をしている人があります。そうした人の多くが帳簿づけに抵抗感があるからです。青色申告は帳簿づけの方法によって控除額が違っています。その帳簿づけには複式簿記と単式簿記がありますが、複式簿記の場合は65万円の控除で単式簿記の場合は10万円です。

もちろん65万円を控除したほうが得ですが、複式簿記をつけることに二の足を踏む人がいます。複式簿記が難しいという気持ちからですが、複式簿記は基本さえ押さえてしまうならそれほど難しいことではありません。

複式簿記とは1つの取引を2つの側面で捉えることですが、かつてはこの帳簿づけがとても面倒でした。ですが、今の時代は会計ソフトがありますので手間もさほどかからないようになっています。複式簿記の一番の面倒さはこの手間といえるものでしたが、最近の会計ソフトによってその手間が解消されています。ですから、複式簿記の基本さえ押さえるなら簡単に青色申告で65万円の控除を受けられるようになります。

先に少し説明しましたように、複式簿記とは1つの取引を2つの側面で捉えることです。これを仕分けといいますが、これは「借り方」と「貸し方」にわけることです。仕訳では左側に「借り方」を記載し右側に「貸し方」を記載します。例えば、店頭でリンゴ1000円が売れ現金で受け取ったことを仕分けしてみます。

「売上げ」が「1000円」ということは現金が1000円増えたことになります。これを仕分けしますと左側である「借り方」に「現金」と科目を書き金額を1000円と書きます。そして右側である「貸し方」に「売上げ」と科目を書き金額を1000円と書きます。このとき「現金」とか「売上げ」という名前を勘定科目と言いますが、1つの取引をいろいろな勘定科目に振りかけることを仕分けといいます。

今の例でおわかりのように左側の「借り方」と左側の「貸し方」は常に同額である必要があります。これは最終的に貸借対照表を作成することにつながるのですが、複式簿記は事業者の資産の状況を示すことができます。仕訳はそのための第一歩ということになります。

あと1つ例を紹介しますと、ラーメン店が野菜を仕入れるときの仕訳を説明します。1500円分の野菜類を八百屋さんから「掛け」で仕入れたとき、仕訳では左側の「借り方」に「仕入れ」という勘定科目で「1500円」と書きますが、今回は現金ではなく「掛け」ですので「未払い金」という勘定科目で「1500円」と記入します。そして、来月「掛け」を精算したときに左側「借り方」に「未払い金」と書き右側「貸し方」に「現金」とそれぞれ「1000円」と書くことでこの取引は完結したことになります。

このように基本さえ押さえるなら複式簿記もだれでもすぐにできるようになります。
確定申告は1年間(1月1日から12月31日まで)の所得金額から求められる税金を、納税者が自ら計算して納付する制度です。翌年の原則として、2月16日から3月15日までの期間に所轄の税務署に、確定申告書として提出します。サラリーマンの場合は、給与やボーナスを支給される際に、所得税を源泉徴収され年末には年末調整が行われています。つまりすでに税金が精算されていますので、基本的には確定申告の必要はありません。

しかし医療費控除や住宅取得控除などの還付を受けるためには、確定申告を行う必要があります。この場合還付申告書の提出は、翌年の1月1日から受け付けてくれます。また3月16日以降の期間でも構いません。もっともサラリーマンでも、自分の会社の給料以外にも所得がある人などは、普通の確定申告と同じ期間に行ってください。

サラリーマンで確定申告をしなければならない人は、1か所の会社から給料や賞与の支払いを受けている人で、家賃や原稿料などの給与所得以外の所得が20万円を超える人。2か所以上の会社から、給与や賞与の支払いを受けている人。その年中に支払いを受ける給与、賞与の収入金額が2000万円を超える人。同族会社の役員などで、そこからの給料のほかに不動産の貸し付けによる家賃収入などがある人。災害により被害を受けて災害減免法の規定により、源泉徴収の猶予又は還付を受けた人。源泉徴収の規定が適用されない、給与や賞与の支払いを受けている人です。

確定申告を行うことによって、さらに税金を支払わなければならない人もいますし、戻ってくる人もいます。戻ってくる税金を還付金といいそのための手続きを、還付申告といいます。還付申告をしたほうが得になる人は、一定の新築住宅および既存住宅を取得、増改築したために住宅ローン控除を受けられる人。一定額以上の医療費を支出したために、医療費控除の適用が受けられる人。配当所得があるために、配当控除を受けることができる人。特定の寄付金を支出したために、寄付金控除の適用を受けられる人。災害や盗難又は横領により、住宅や家財について損害を受けたために雑損控除の適用を受けられる人です。

日本では申告納税のシステムをとっていますので、所得税も申告によって納めるのが基本になっています。事業所得者などは1年間の所得金額を自分で計算して、翌年の2月16日から3月15日までの期間に確定申告を行います。サラリーマンが自分で申告することはそれほどありませんが、サラリーマンでも確定申告を行って所得税を納めなければならないこともあります。