ケイズケイスの近況5
昨夜はアラトーリとカルロスが共演したが、それは非常に興味深いものであった。
カルロス君は22歳の若者で、ジャズギターを練習しているのだが、自作の歌もつくっている。先ず彼がその自作の歌をうたってから、そのメロディに触発されたアラトーリ氏が、ピアノでインプロビゼーションを展開する。その間、カルロス君は演奏せず、沈黙をキープしている。そしてアラトーリ氏の演奏が終わると、カルロス君は次の曲をうたいだして、それが終わると前回と同じようにアラトーリ氏のソロが始まる。
こんなフォーマットは、通常のジャズボーカルでも、ブルースでも、またロックでもないもので、聴いている方は何か不思議な感覚におそわれる。すなわち、その音の流れは、ギターとボーカルのソロパフォーマンスがあり、その次に、ソロピアノのパフォーマンスへと引き継がれてゆくのだが、音楽的にひとつのフィーリングでつながっているので、この二人がひとつの音楽を共有していて、しかも各演奏は独立している。ジャズの即興演奏は、歌にあるメロディを発展させたものであるとするならば、オーディアンスは、孤々に独立したメロディ部分と、即興演奏の部分を深く味わうことができるということになる。
このフォーマットが私は気に入ったので、来年、お二人のライブを企画しようと思っている。