5月30日の「朝日新聞」国際面に掲載された、
「報道も戦う 民主主義のために」
「戦時下でも 当局の弾圧を受けても」
ウクライナの報道関係者への盗撮事件を扱った記事です。
国際NGOが発表した「報道の自由度ランキング」によると、
70位の日本を抜いて戦時下のウクライナは61位。
理由は「圧力にさらされつつ社会問題を取材し、
国内のエリート層の腐敗を暴くという重要な役割を果たし続けている」
というのですがこれが「なんだかなあ」な内容なのです。
今年初め、ある調査報道メディアの複数のスタッフが、
違法な麻薬を購入したり使用したりする様子がSNSで拡散されました。
代表はその日のうちに謝罪声明を出し当該従業員を解雇、
全員に薬物検査を受けさせると約束しました。
ただウクライナのメディアの関心は盗聴・盗撮したのは誰か、でした。
違法行為を盗撮された調査報道メディアは
汚職や不正に焦点を当てて数多くのスクープを世に放ち、
昨年は報道によってウクライナ警察の副長官が辞任しました。
「誰もが自分たちを嫌っている」と代表はいます。
でも、民主主義に貢献するためにスタイルは変えない、
盗聴器やカメラを誰が仕掛けたのか報道で明らかにすると誓い、
翌月「犯人」がウクライナ保安局の職員だったと判明して実名で報道。
一連の事件は報道機関への弾圧と受け止められ、
保安局は関与した職員や幹部らを解任し、トップは、
「メディアの独立性は100%確保されなければならない」と
再発防止を約束したそうです。
常識的に見てメディア側も確実に法を犯しているのだから、
保安局がそこまで責めを負うことはないと思うのですけど、
彼らにとって「報道機関への弾圧」は「ロシア」を象徴する言葉なので、
この言葉の前には、報道スタッフの違法行為は免罪されてしまうのです。
朝日新聞も「ロシア=悪」な立場なので、
報道スタッフの違法行為を政府の機関が盗撮しネットで拡散したことを、
「報道機関への弾圧」にすり替えて記事にしています。
「民主主義のために戦ってるんだ、麻薬ぐらい許せや」ってことでしょうか?
たぶん麻薬を使用していたのがNHK関連の職員だったら、
「朝日新聞」は鬼の首をとったように報道すると思いますけど。
ウクライナを応援するような偏向記事ばかり書いてないで、
ウクライナを見習って「報道の自由度」のランクアップに尽力しなさいね。