我が社では3カ月に一度著書や編集者を招いて、

「売れる本」を出したい人のためのセミナーを開催しています。

出版社に通る企画、出版できる内容、売れるを目指し、

本が売れた著者(作家ではなく実業家など)や、

ヒット作を生み出す編集者からお話をいただいた後、

コロナの緊急事態宣言中でも断固諦めなかった(どうせバカよ)

異業種の老若男女が集まって飲み放題の懇親会を開きます。

 

 

 

私は交歓会・懇親会不参加主義のつまらない女なので、

これまで受付という地味な業務で社長の妻だとも知られず

ひっそりとセミナー会場の末席を汚していたのですが、

先日は司会をお願いしていた女性がいろいろあって(早く解決したい)

仕方なく司会を担当することになりました。

開会宣言をして「本日の司会進行を務めさせていただきます○○です」

わが社の社長と同じ苗字を名乗ったにもかかわらず、

ほとんどの人が「奥さん」とは気づかないほどの地味な存在。

夫婦でやってる会社だって知りませんでした?

 

 

演者の話を聞かず次のセリフ確認に必死の社長夫人

 

遠方からのお客様の中には、

何と私が30年以上前に塾で教えていた元女子生徒がいまして、

結婚してお互いに苗字も変わっていたので数か月前に初めて気づき、

先日は私に気づくと「先生~!」と言って駆け寄ってきてくれました。

今は某大都会で社長をやっています。

先生にとって一番うれしいのは教え子たちの成長した姿、涙が出ますわ。

 

そんな各界でご活躍の面々を前に不慣れな司会でございましたけど、

お招きした講師がバリバリの熱血編集者で、

話の内容、声のトーン、テンポ、簡潔でわかりやすい資料と、

私のつたなさがカバーされる迫力と熱量でとても助かりました。

 

 

 

お話の中で最も心に残ったのが、

「私は持ち込まれた企画が面白くなかったら返事をしません」というもの。

もしかしたら自分以外の人には刺さるかもしれない、とは考えない。

編集者はありとあらゆる志向を持つ読者の代表だと自負しているから。

そしてなぜ返事をしないのかというと、

お断りすると必ず理由を聞かれるからだそうです。

そして理由を説明すると、ではどうすればよいですかと尋ねられる。

それは自分で考えてくださいと言いたい。

だから返事をしないのだそう。

それでもあきらめずに改良して新たな企画を送りつける、

そんな気概がなければ一人前の著者にはなれないのです。

 

 

 

普段の仕事や暮らしの中でも同じことがいえるかもしれません。

失敗したときにその理由を人に尋ね解決法を聞くのではなく、

ではこうしたらどうだろうかと自分で考えトライする。

もちろん時には助言を乞うことは必要だけれど、

自分自身にファイトがなければ社会の変化に適応できません。

 

よし、次回はもっとうまくしゃべろうと決意を新たにした私に、

昭和なイケイケオヤジである社長はスマホを見ながら、

「やはり司会は若い女性がいいな・・・」

 

 (/・ω・)/