手抜きの夕食を作りながらテレビをつけていたら、
特殊詐欺事件の逮捕の瞬間を放送していて、
舞台の一つがわが町の駅前だったので番組を凝視。
埼玉県の別の地区では80代の男性が、
騙されたふりして逮捕に協力したあと、
「あんなに若い子がなぜこんなことをするのだろう、
社会人としてのスタートから人生を台無しにして」
と憤りと同時に憐れみを覚えておられました。
かつて社会全体が貧しかった昭和の時代、
今のような児童手当も子ども食堂もない中、
若い世代はどうやって生きてきたのか。
家が貧しくて兄弟でご飯に水や醤油をかけていた、
風呂は週2だったという元SMAPの中居正広さん。
父親の教えは「求めるな、与えろ」でした。
元少年隊の東山紀之さんは、父親が大酒飲み、
暴力は振るうし金は入れないしで、
夜の学校のプールが風呂代わだったそうです。
「母ちゃんは夜になると内職してた」
というメンバーの言葉に、
うちも、うちも、と盛り上がる関ジャニ∞。
元ジャニーズ事務所のメンバーには、
早く母親を助けたい、家を出たい、という思いで、
事務所に応募したケースが少なくありません。
ショービジネスへの憧れだけではなくて、
中卒・高卒で「就職」して家計を助けていたのです。
令和の貧しい若者に目立つのは、
強盗や詐欺、売春といった、
犯罪に手を染めてお金を手に入れる生き方です。
そして世間はそれを政治が悪いという。
彼らの子供のころにはすでに、
昭和にはなかった支援制度があったがゆえに、
貧しさを知恵と我慢で乗り越える機会もなく、
大人になり社会に出て貧しさにぶつかると、
他力本願な生き方を選んでしまうのではないか。
今の若者が飢えているのは食よりも人間関係?
そもそも引きこもりの子供を持つ親からして、
働けなかったら生活保護を、とか安易にいいます。
大人から「生き方」を教えられていない令和の若者、
国や専門家による保護や更生以上に、
貧しい暮らしを経験して人生を切り開いてきた、
先輩たちの根性も励みにして前に進んでほしいです。
「若さ」とは「可能性」ですから。