ニューヨークの国連本部で開催されていた

核不拡散条約(NPT)の再検討会議は26日

最終文書を採択できず決裂しました。

核の使用をチラつかせたロシア」が反対した、

と、新聞は一面タイトルで非難していましたが、

国際面に掲載された内外の識者による記事は冷静です。

 

 

核不拡散 2022 に対する画像結果.サイズ: 190 x 170。ソース: news.mixi.jp

 

当日、テレビのインタビューにも登場された、

一橋大学教授の秋山信将氏は、

<今回の決裂によってNPTが抱える問題が、

明瞭になったともいえる>と前向きです。

 

<核軍縮の問題は

国際安全保障の現実から自由にはなれない>

 

<核保有国を一方的に非難するのではなく、

どうしたら非核保有国と核保有国との共通の土台

見つけることができるのか>

 

 

核不拡散 秋山信将教授 に対する画像結果

 

米国シンクタンク軍備管理協会会長の、

ダリル・キンボール氏

 

<今回議論されてきた最終文書案は、・・・

達成されていない過去の約束をくり返しただけ。

ロシアの反対がなかったとしても残念な結果だった>

 

<ロシアと欧米諸国は、

ウクライナ侵攻をめぐって緊張状態にあるが、

バイデン大統領とプーチン大統領は、

核兵器の制限を維持することに

責任と相互の利益があることは理解している>

 

そして<日本は核なき世界に向けて

各国に圧力をかけ取り組みを支援すべきだ>

 

 

核不拡散 秋山信将教授 に対する画像結果

 

三面記事には被爆者へのインタビューが載っていて、

そのタイトルが「ロシアの核固執あからさま」

でも、NPTというのは核兵器禁止でも核兵器廃絶でもなく、

核兵器の拡散を禁じた条約であって、その中身も、

 

●米、露、英、仏、中の5か国を「核兵器国」と定め、

「核兵器国」以外への核兵器の拡散を防止

 

●締約国が誠実に核軍縮交渉を行う義務を規定

 

原子力の平和的利用は締約国の「奪い得ない権利」と規定

 

が三本柱、どこにも使うなとは書いていません。

 

 

 

「ロシア一国の反対で成立しなかった」という岸田首相は、

原子力の平和的利用は我々の権利だとばかりに、

国内の原発の最大限活用をアピールしています。

 

 

 

11年前の原発事故で避難指示が出されたため、

その直後から津波の犠牲者を捜索することができず、

事故から5年後娘の骨を見つけた大熊町のある父親。

 

「もう一度抱きしめたい」

津波に消えた娘、捜索いまも

 

何時までも骨さがしをしていたら復興の妨げになる、

そんな葛藤を抱えたこともある父親は、

沖縄で遺骨を収集し続けている人から、

遺骨を探すのは私たちの権利だと言われ心を強くします。

 

原発事故の被災地に今なお発令中の緊急事態宣言。

原発再稼働の前にこっちを解除するのが先でしょう。

キッシーって、右手で握手しながら左手で殴るタイプ?

 

 

原発事故 大熊町 帰宅困難 に対する画像結果