1977年に公開された映画「オルカ」が、
先日BSテレビで放映されていました
アメリカとイタリアの合作映画なので、
シャチが主役のマカロニウエスタンとも言われます。
妻子を人間に殺された家族愛にあふれるシャチが
人間たちにじわじわと復讐していく海洋動物パニック映画。
人を襲う巨大ザメの恐怖を描いた「ジョーズ」とちがうのは、
サメは無感情だけれどシャチは感情がむき出しという点です。
だから全体に、恐怖以上に悲壮感も漂います。
娘に言わせると「シン・ゴジラに通じるものがある」とのこと。
小屋の基礎に体当たりして海辺の村を破壊していく。
北極海でかたき討ちを遂げたシャチが、
広大な氷の下を泳ぎ続けるラストシーン。
シャチは哺乳類なので空気を吸わなければ生きられない。
けれども、泳げども泳げども頭上には厚い氷が続く。
復讐を成し遂げてこのまま妻子のもとへ行くのだろう、
そんな悲しい結末を予感させて映画は終わります。
何しろ古い映画ですから、
女性学者がベッドでタバコを吸い、
互いの連絡手段は固定の黒電話しかない、
日本語の吹き替え「負けてたまるものか」はウケタ
更に現代社会では
野生の動物を捕獲してタレント化するのも批判される。
映画で活躍したタレントシャチの一頭は、
日本のアドベンチャーワールドに売られていき、
シャチショーでお客様を楽しませてくれましたが、
その後シャチが次々に亡くなり今はショーは見られません。
、
そもそもこの映画の復讐劇は、
オルカを水族館に売るために生け捕りしようとした
人間の愚かさが発端でした。
私は、この映画でシャチに親しみを覚え
鴨川シ―ワールドのシャチショーを二度も見ましたが、
色んな意味でもう作れないタイプの映画だなと思います
海洋哺乳類の虐待行為を明らかにすることを目的とした映画も。
けれども、シャチはただの獰猛な海洋生物ではない、
という印象を世界に広げた功績はあったかもしれません
以下、魅力的なシャチの姿をご紹介します。
(本当は魚よりアザラシがご馳走・・・)