大人たちの接待を伴う飲食や会食の増加で、

新型コロナの感染が再び拡大している一方で、

子どもたちは学校で黙々と給食を食べていることについて、

キャスターが千葉県知事に「これをどう思いますか」と尋ねると、

森田健作氏は苦笑いしながら、

大人も見習わないといけないという苦しい回答をしてました。

 

コロナ以前から一定時間しゃべらずに食事に集中する、

という「もぐもぐタイム」が設けられている学校がありました。

おしゃべりしてると集中が途切れて食べ終わるのが遅くなる、

黙ってさっさと残さず食べて、昼休みにたくさん遊ぼう男の子女の子

という趣旨だったようです。

 

これに対して鴻上尚史さんは、違和感がある、という。

楽しく食事をする、コミュニケーションしながら食事をする、

そういう面は後回しでいいのか、と問いかけてました。

感染防止のために子供たちはそれぞれ前を向き、

給食時間はひたすら黙々と食事をする今の光景に対して、

彼は何とおっしゃるでしょうか。

 

仕切りが設けられたランチルームで給食を食べる生徒=6月5日、福井県の坂井市立丸岡南中学校

感染防止のためにパーテーションで仕切られた中学校の給食風景。

仕切られていない画像もありましたが子どもの顔が鮮明なので掲載自粛。

 

この「黙って食べる」という姿は

鴻上氏が記事でも指摘しているように禅寺では当たり前

コロナ感染防止のためとか指導されますが、

そうではなく昔から衛生上当たり前だったとわかれば、

子どももそれほど窮屈だと感じないのではないでしょうか。

 

うどん供養

 

これを機会に、美しい日本人のマナーをトリモロス、

という食育の一環にしてしまえばよい。

海外でも「口にモノを入れたまましゃべるな」と言われます。

食べながらしゃべるのは不衛生、だとわかっていたから。

 

 

新しい生活様式と言われる、食器は各自別、横並び

は、かつての日本の食事風景

ちゃぶ台で食べる際も黙って食べることで、

相手に唾が飛ぶのを防いだのではないでしょうか。

 

江戸時代の将軍様はお毒見が終わった料理を、

周囲の監視のもと、お一人で食べておられました。

楽しくはないですが実に安全ですね。

下は打って変わって楽しげな大奥の朝食風景です。

 

大奥での朝食の様子(『女礼式略図』揚洲周延 画)

 

戦後はお茶の間にテレビが普及したおかげで

私が子供の頃は黙って食事、が可能になりました笑

楽しく会話をしながら食事をするのは西洋の習慣。

日本人は若い人ほど、ボッチ食い、が多い(是非はある)

 

先に述べた学校の「もぐもぐタイム」では、

おしゃべりをせずに食べる時間は音楽を流し

一定時間が過ぎたら(食べ終わったら)

おしゃべりの時間を確保したそうです。

 

コロナコロナ言わずとも、

衛生観念の高い日本人の暮らしを振り返れば、

黙って食べる、は古くて新しい生活様式だったおにぎり

 

 

映画「風立ちぬ」より

 

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