宇治拾遺物語だか何かに載っている話である(しっかり調べんかい!)

つまり、虫の好きなお姫様、のお話。


虫といっても、

キリギリスとかカブトムシの類ではなく、

彼女は芋虫を可愛がるのである。


わかる、可愛くてけなげで、さわり心地がまた何とも・・・(-"-;A


一昨日近所の方から、

実家からもらってきたというクリの実をどっさり頂いた。


無農薬だから虫がいるかも、

殻をむいてから調理した方がいいとのこと。


で、早速殻をむき始める私。

くりご飯にしようかな、きんとんにしようかな(‐^▽^‐)と、


ん?


出た。


カブトムシの幼虫を小さくしたような白い奴が、

クリの実の中に丸くなって収まっているではないか。


ここで騒ぐようでは、虫めづる姫の名がすたる、

って、いつの間にか自分が、虫めづる姫になってたりする。


娘もいるのに、姫、というのはかなり無理があるが。


さて、やさしい姫は、

「じゃあ、そのまま中にいなさいね」

と、そっとテーブルの上にクリの実を置いたままで作業を続けていた。


夕食前にふと気がついて放置していたクリの実を見ると、

いないのである、丸まった背中(?)を覗かせていたはずの幼虫が。


そのまま一夜が明け、今朝ダイニングを掃除していると、

部屋の隅に混ぜご飯の米粒のようなものが落ちている。


察しのよい方はもうお分かりであろう。

そう、まぎれもなくそれは愛しの幼虫だった。


寒いので丸くなっていただけで、手にのせると動き出し、

安心したのもつかの間。


クリの実から脱出して、これから寒い冬をどうやって生き延びるのだろうか?

成長すれば高く売れるカミキリムシになるはずのこの子、

誰か飼育方法を知っていたら教えてください。