誰も知らない  ★★★★☆

 

 

キャスト

 

柳楽 優弥

北浦 愛

木村 飛影

清水 萌々子

韓 英恵

YOU

 

 

 

 

 

 

あるアパートに母親の福島けい子(YOU)と

息子の明(柳楽優弥)が引っ越してくる

部屋を追い出されるだろうというけい子なりの考えで

けい子は大家に主人が海外赴任で

母子2人暮らしだと説明する

 

部屋では持ってきたスーツケースの中から次男の茂(木村飛影)

次女のゆき(清水萌々子)が出てくる

そして長女の京子(北浦愛)も人目につかないように部屋に来る

 

 

 

兄妹4人はそれぞれ父親も違い

出生届も提出されていないため

戸籍上には存在していず学校にも通っていない

外出を許されているのは明だけ

 

外で仕事をするけい子の帰りを楽しみに待ち

帰ってきたあとはみんなで楽しく食卓を囲むだった

しかしけい子は好きな人ができたのだと

明に打ち明ける

 

 

そしてけい子は書き置きと生活費だけを残し

恋人と同棲を始めてしまう

明が食事を作り京子が洗濯をし

それまでとなんら変わりのない生活をだったが

1ヶ月以上けい子は帰ってこず・・・

 

お金も無くなってきて妹弟たちの父親かもしれない男たちに

明は金の無心をしに行くが

お小遣い程度の金額しかもらえなかった

 

 

久しぶりにけい子が家に帰ってきて

散髪をしてくれるが

けい子は荷造りを始め

クリスマスまでには帰ってくると言いまた家を出る

 

 

けい子はクリスマスにも家に戻らず

現金書留が送られてくるだけになる

明は現金書留に書かれていた住所から電話番号を調べかけるが

愛人の苗字を明るい声で名乗る母親にショックを受け

何も言わずに電話を切るのだった

 

 

明は妹弟たちに母親からだと嘘をつき

お年玉を配るが

京子は名前の書き方が去年と違うとわかる

 

 

春になりライフラインの督促状が大量に届く

仕送りが途切れお金はもう底を尽きようとしていた

 

明はコンビニの店員にアルバイトをしたいと伝えるが

16歳からでないと働くことはできないと言われる

警察や福祉事務所を頼るよう言われるが

兄弟がバラバラになるから嫌なのだと拒否

ついに電気が止められてしまう

 

 

飲み水と洗濯、トイレは全て公園でまかない

道端で拾った植物の種をベランダで育て

食料は顔なじみになっていたコンビニの男性店員に

お店の廃棄食材をこっそり店の裏口でもらっていた

服装はボロボロに・・・

 

 

いじめにあっている少女・紗希(韓英恵)に茂が話しかけたことから

4人は紗希と仲良くなる

は荒れた部屋とライフラインの供給停止の紙などを見て

その生活に驚く

家賃の督促をされ

紗希はカラオケで一緒に歌うという援助交際で得たお金を

明に渡そうするが明は手を払いのけ走って去る

 

 

 

妹兄妹たちの面倒を文句ひとつ言わず見守っていた明だったが

鬱憤が爆発し家を飛び出してしまう

偶然、少年野球の試合に出るよう頼まれ

一時楽しむことができたが

家に帰るとそこには動かなくなったゆきの姿があった

 

 

 

椅子から落ちたゆきは動かなくなり

傍にはそれを見ている京子と茂の姿があった

生活費はとっくに底を尽き病院に連れていくことも

薬を与えることもできない

明は薬を万引きし、ゆきの看病をするが

翌日ゆきは亡くなってしまう

 

 

 

お金を貸してほしいと紗希に頼み

ゆきの好物であるアポロチョコを買う

そしてスーツケースにゆきの遺体とたくさんのアポロチョコを入れ

明は紗希と2人で

ゆきといつかモノレールにに乗って

飛行機を見に行こうと約束をしていた場所に

遺体を埋めるために向かった

 

 

埋葬に夜明けまでかかり泥だらけで来た道を戻ると

頭上にはゆきと見ようと約束した飛行機が飛んでる

明は今日もコンビニで廃棄の食材をもらい

いつもと変わらない日常が・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

感想は・・・

 

 

 

 

 

2004年の映画です

ちょっと衝撃でした😱

 

柳楽優弥がカンヌ国際映画祭において

史上最年少!そして日本人として初めての

最優秀主演男優賞を受賞したのですね!

14歳です

 

 

1988年東京で実際におきた

「西巣鴨子ども置き去り事件」をモチーフにしています

記事をちらりと見ましたが

映画よりさらに残酷な状況のようでした

 

子どもだけで・・・

お金もままならず・・・

こんな世界があるのだと衝撃

 

ドキュメンタリータッチで淡々と2時間

そして子どもたちの演技が自然で

リアルさが増しています

 

 

柳楽優弥君の目力がすごい

妹弟たちの世話を文句も言わずにこなしていたその姿が

本来の子どもの生活を知らないから?

お金のやりくりから

ライフラインが止められた後の生活の仕方まで

子どもたちだけで生きていけるんだ・・・

いや、結果できなかったというべきか・・・

 

 

 

ピンク色のスーツケースをもって電車に乗っているシーンから始まる

明はそのスーツケースをなでるように指が動いていた

まさか、そこに妹の遺体が入っているとは

想像もできるわけなく

 

思わず「チャングムの誓い」を思い出した😅

親の墓を石を積んで作っていました

 

 

兄妹バラバラになるのが嫌で

行政に救いの手を求めなかったのだけど

洋服もボロボロだし学校へ行く姿もないし

周りの大人たちも見て見ぬふりだったのか・・・

 

救いようのない話で

見終わった後も考えてしまう

 

 

 

 

子どもたちの父親かも?というので

木村祐一と遠藤憲一が出ていました