それは
ちょうど
今年みたいな
暑い
夏のことだった。
太陽が地球🌏に
急接近して来たような錯覚を
起こしそうな夏のこと。
私は
あの人と
ベンチに並んで腰掛け
蝉しぐれを聴いていたのだ。
あの人はポツリと言った。
蝉が交響曲奏でている
私とあの人は
たった2人の
観客だった。
拍手👏もブラボーもなかったが
確かに交響曲の中で
2人の心は触れ合っていたのだ。
あれから何年経ってしまったのだろうか。
あの人は既に私の傍らには居ない。
だけど
だけど
蝉しぐれの中に
時折
あの人の
懐かしい声を聞く。
風が煌めいて
思い出を
運んで行った。
👇遊佐未森 シリウス
回想のイメージに使用した。