エジンバラの夜 後編 | 星導夜

星導夜

何気ない日常にも素敵なことが満ち溢れているように思います
日常のささやかなよろこび、楽しみを書き留めてみたいと思います

前半の続きです。

後半の方がますます怖くなりますよ、悪しからず。

どこまで話ましたっけ?

そう、みらあじゅセンセが気休めに急ごしらえの十字架作っていたところまででしたね。


「Can you hear me」

寝入り端で耳元でそう囁く男性の声がありました。

しかもその男性は、みらあじゅセンセの頭に手を置いて、髪をわしゃわしゃする気配がはっきりしたのですよ。

優しくスパイシーな響きのある声でしたが

いくら優しい男性、イケメンかどうかは知りませんが、幽霊みたいな得体の知れないものにそんなことされるなんて👻👻

みらあじゅセンセは怖かった。怖くとも、とにかく疲れて眠くて仕方ありませんでした。


心の中で、ひたすら「お願いします。 私は只の旅行者です。疲れてるの。眠らせて」と頼み続けました。


眠ったのか、気絶したのか。

みらあじゅセンセが次に目覚めた時には、太陽の眩しい光が何もなかったように部屋を照らしているのでした。


これは実話ですが、ある日本の格闘家だったでしょうか?
「Can you hear me」と呼ぶ声を聞いたことがあるそうですよ。

もっともそれは、ロンドン市内のホテルではなくて下宿先で、声の主は小さな女の子のようだったとか。