健康保険と厚生年金保険の算定基礎届
今日は、健康保険と厚生年金保険の算定基礎届について
話をしたいと思います。
健康保険と厚生年金の保険料額は、毎年9月分(10月支給給与)より
改定となります。
その保険料額は、4月5月6月の総支給額の平均を基にして算出します。
算定基礎届は、この4月5月6月の総支給額を記載して、
年金事務所に提出するものです。
このように保険料を決定するため、もし4月5月6月に残業を多く
行った場合には、総支給額の平均が大きくなってしまい、
保険料額が大きくなってしまうこととなります。
しかし、以下のすべてを満たす場合には、
「1年間の総支給額の平均」を基に算出することができるようになりました。
(平成23年4月1日より施行)
1.「4月5月6月の総支給額の平均」を基に算出した標準報酬月額と
「1年間の総支給額の平均」を基に算出した標準報酬月額を比較して、
2等級以上差が開いた場合
2.上記1のケースが、例年発生すると見込まれる場合
3.被保険者の同意を得ている場合
今現在の保険料率は以下のとおりです。
健康保険料 総支給額の平均×9.48%(会社負担4.74% 社員負担4.74%)
・・・協会けんぽの東京都の料率
介護保険料 総支給額の平均×1.51%(会社負担0.755% 社員負担0.755%)
・・・40歳以降より負担
厚生年金保険料 総支給額の平均×16.058%(会社負担8.029% 社員負担8.029%)
・・・毎年9月分より料率が変わります。
※健康保険の料率は、各都道府県ごとに異なります。
また、健康保険組合の加入者は、健康保険組合の独自の料率となります。
算定基礎以外に、保険料を決定するタイミングを以下に示します。
(1)入社した時
入社時の契約のときに決定した給与の額をベースに保険料額を
決定します。
保険料は入社した月より発生します。
(2)随時改定(月変)
固定給がアップ又はダウンした場合において、そのアップ又はダウンした月から
3か月の総支給額の平均を基に算出した標準報酬月額と現在の標準報酬月額との
差が2等級以上、アップ又はダウンした場合には、
固定給がアップ又はダウンした月から4カ月後より
保険料がアップ又はダウンします。
また、4月や5月や6月に固定給が変動した場合には、
算定基礎届ではなく、随時改定の対象となりますのでご注意ください。
算定基礎届は、毎年7月中ごろに提出することとなっていますので、
忘れずに提出してください。
K-nosuke