震災が起きて、12日目。
父は6キロ痩せた。
食料が十分に確保できないことは勿論、精神的負担も大きいことも原因だろう。
だが、少しずつだか復興の兆しが見え始めている。道路整備も進んでおり、物資の搬入もスムーズに行くようになる。
もう間もなくでガソリンや食料も行き渡るようになる。
がんばれ、東北、がんばれ、日本!!
今日の朝、父から電話があった。今日はガソリンを入れて、水をくみに行くそうだ。知り合いの家には井戸がある。子どものころよく井戸を見かけてはいたが、まさか使うときが来るとは思いもしなかった。
数日前に比べて、ガソリンも各地域に行き渡り始めているようだ。しかし、どのみち長い列に並び、量の制限もあるのは事実であるが。ないよりはマシと言うものである。
父が電話をかけてきたときに聞いた話だが、またもや耳を塞ぎたくなるような話を聞いた。 災害の被害がひどかった地域。何処とは言わないが、そこで起きた話。
刃物を持った男がいきなり飛びかかってきて、とある男性を襲った。刃物で切りつけられた男性は親指を欠損。そして、刃物男はその指を拾って逃げていった。
それだけの話であるが……。
その刃物男は一体、指をどうするんだろうか。
多分、襲った本人は、よほど混乱していたのだと思う。
金品を盗もうとしたのか、それとも食料を強奪しようとしたのか……。
実際のところは本人に聞かないと分からないし、当然、私はその場には居合わせなかったわけだから、どのような状況でそんなことになってしまったのかも分からない。もしかすると喧嘩の末に刃物を取り出したのかもしれないし、何とも言えないが……
恐ろしい話である……。
何気ない私たちの生活が当たり前のようにあるのは、実際のところ、一歩踏み外せば崩壊してしまうようなものだ。
日頃、警察官に対してあんまりいい気持ちを持っていない人はこんな状況に置かれて、誰に頼りますか?
けっ、またスピード違反で捕まっちまった。あのクソポリ公め!
とか、思っている人は?
(あ、ちなみに私は速度超過で捕まったことはない)
普段気づいていないだけで、日本の治安を守っていてくれているのは、間違いなく彼らだ。
こんな状況でも寝る間もおしんで、自衛隊の隊員とともに救助活動をしている。
税金で食ってんだから当たり前だ、と言う前に、町でお巡りさんを見かけたら、
「ごくろうさま」
と、声をかけれる人が増えてほしいと、私はおもう。
人として。
数日前に比べて、ガソリンも各地域に行き渡り始めているようだ。しかし、どのみち長い列に並び、量の制限もあるのは事実であるが。ないよりはマシと言うものである。
父が電話をかけてきたときに聞いた話だが、またもや耳を塞ぎたくなるような話を聞いた。 災害の被害がひどかった地域。何処とは言わないが、そこで起きた話。
刃物を持った男がいきなり飛びかかってきて、とある男性を襲った。刃物で切りつけられた男性は親指を欠損。そして、刃物男はその指を拾って逃げていった。
それだけの話であるが……。
その刃物男は一体、指をどうするんだろうか。
多分、襲った本人は、よほど混乱していたのだと思う。
金品を盗もうとしたのか、それとも食料を強奪しようとしたのか……。
実際のところは本人に聞かないと分からないし、当然、私はその場には居合わせなかったわけだから、どのような状況でそんなことになってしまったのかも分からない。もしかすると喧嘩の末に刃物を取り出したのかもしれないし、何とも言えないが……
恐ろしい話である……。
何気ない私たちの生活が当たり前のようにあるのは、実際のところ、一歩踏み外せば崩壊してしまうようなものだ。
日頃、警察官に対してあんまりいい気持ちを持っていない人はこんな状況に置かれて、誰に頼りますか?
けっ、またスピード違反で捕まっちまった。あのクソポリ公め!
とか、思っている人は?
(あ、ちなみに私は速度超過で捕まったことはない)
普段気づいていないだけで、日本の治安を守っていてくれているのは、間違いなく彼らだ。
こんな状況でも寝る間もおしんで、自衛隊の隊員とともに救助活動をしている。
税金で食ってんだから当たり前だ、と言う前に、町でお巡りさんを見かけたら、
「ごくろうさま」
と、声をかけれる人が増えてほしいと、私はおもう。
人として。
災害の後は往々にして、犯罪が増加する。
物資が行き届かないことが原因の一つであることは事実だろう。
父と連絡が取れるようになり、安心することが出来たと思えば、話を聞くとより一層不安になる。
他人の車からガソリンを抜く。タンクに穴を開けて……
もうその車は使えないだろう。
しかし、これはまだかわいいほうである。
他人の住居に侵入し、金銭や食料を奪う。それどころか、住人に見つかり、殺害に及ぶ。
これは全て父に聞いた話だ。実際に起きている。
分かっているだけでも、約200件は同様の事件が起きているらしい。又聞きなので、件数はあっていないかもしれないが……
食料を買い求めに店を周り、長い列に並んで、やっと見つけた食料がガム。それどころか、自分の前で品切れになる。水を求めに給水車のある場所に向かえば、水が無くなる。
隣町では水道が使える所がある。だが、その事実を知ったときにはガソリンがわずかしか残っていない。
給水車の所に行かなければ良かった。店に行かなければ……。
ガソリン。
日頃はスタンドに行けば買える。長蛇の列などもちろん存在しない。前日の20:00から店の前に並び、翌日の昼頃にやっと買えると思えば、たった2リッター。家に帰ることと、再びガソリンを入れに来ることを考えれば、殆ど残るまい。
それに、仕事に関する不安。
歩合制の職場に働いているものは、働かなければ給料は出ない。ゼロ。
そう考えるのが普通だ。雇用保険の手続きにも不安が残る。会社は他の町にあり、仮に営業を開始しているとする。ガソリンがないから、職場まで出勤など到底出来ない。
こんなときに仕事の心配などと、と思う人も居るかも知れないが、そもそも金がなければ生活できない。
仕事をやめて雇用保険をもらっても、復興した後はどうやって生計をたてていくのか。
災害から時間がたつにつれて、考えが回るようになると人は暗い未来を連想してしまう。
二次災害があるならば、これからは『三次災害』といえるだろう。国民の心の中で発生するこれらの事象にも対応しなければならない。
強盗や空き巣狙い、それに伴う傷害事件や殺人、殺人未遂事件。
そして、自殺。
折角助かった命も失われてしまう。
早め早めに対処していかないと、『三次災害』により不要な犠牲が出てしまう。
ライフラインの確保と、生活に関する不安を解消するにはどうすればいいのか。
物質的な不安を解消すれば、少なくとも生きていくことへの不安は解消できる。
毎日握り飯一個じゃ、不安にもなるし、イライラもする。
そういえば、西日本の製油所は稼働率を85%から90%にあげるという発表を聞いた。そして、3.8万キロリットルの石油製品を積載したタンカーを各地から東北地方へ出したという。
東北地方の移動手段は専ら車である。私が生活していたのだから間違いない。電車など愚の骨頂。ガソリンがないと、生活は成り立たない。経産省の判断は正しい。
ガソリンの供給が安定すれば、市町村によりばらつきのある資源を均すことができ、物資の運搬もスムーズに行われる。
また、道路整備の作業に用いてる重機も数を増やせる。救出作業も同様である。
少しずつだか、光が見栄始めた。
順調にことが運ぶことを祈るばかりだ。
そして……
父のいる町は今日、ようやく電気が復旧できた。
こたつが使える。
なんとか寒さだけはしのげそうだ……