* カンボジアトラベルノート特派員通信より移動
安価な労働賃金払いを好む衣料製造輸出業の経営者たちの頭を悩ませている問題が、また新たに浮上した。
今年に入り、衣料製造商品の輸出先が、買取自体の衣料品数を縮小し始めているからだ。
2006年、2007年の総売上はほぼ同数字のUS$1.9billion(凡そ2,300億円)が計上されていたが、2008年前半期において、ここからUS$1billion(凡そ1,200億円)の差益が発生した。[注1]
今年に入り、カナダ、欧州諸国向け輸出量は変わっていないが、アメリカ向けの輸出量が減っている。
ただし、対輸出需要量が減っていても、安価労働力が無用になっている現在の世界経済事情ではない。
そのため、その労働力維持を現在も続けている各工場だが、実際に実入りが少なければ、これまでも経費としてかかっている電気使用費、原料保管費、労使問題対処等のかかり続ける様々なコストが、経営側の負担となっている。
また、現在300強の数の工場が今も操業され、36万人前後の労働者が働いているが、日当雇用されている労働者とはいえ、生産量に対する全体的な需要の減りは、今も衣料製造輸出業に不安定さを残し続けているのは変わらない。(了)
[注1]出所元②で公表されているデータも、2006~2008年にかけての①と同種の統計になるが、計上されている数字が異なっている。
最低収益額: $604million (2006) ⇒ $654million (2007) ⇒ $684million (2008)
① 出所: 2008年08月01付 The Phnom Penh Post
原題 “Garment factories worry about slumping sales”
② 出所: 2008年08月05付 fibre2fasion.
原題 “Cambodia: Garment sector under threat of losing US market”
<閑話>
どんな産業でも、労働者コストは安いにこしたことはありません。
特に、今回のような生産数をこなさなければならない製造業では、労働者の数がモノをいいます。
…といって、勿論、労働者そのものを蔑(ないがし)ろにするほどの仕事は「雇用」のルール違反です。しかし実際のところ現実社会では、経営者側のモラルが問われるような経営が現在も行なわれています。
そもそも、労働者に対し低賃金労働を大前提に経営をしている者を「経営者」と呼ぶ方が、世の中の最も失礼千万な考え方だ…と、筆者は個人的に思うのです。